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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2020年06月15日
おはようございます、医師の平島です。
先週の金曜日に大阪で専門者会議がありました。コロナが落ち着いてきたこのタイミングで3月から5月にかけての感染の状況検証を行い、今後の対策に活かすようにしたい考えのようです。
今回の大阪の専門者会議にはオブザーバーとして、K値を考案した大阪大学核物理研究センター長の中野先生と京都大学ウィルス・再生医科学研究所の宮沢先生が出席しておりました。
K値は以前のブログでも紹介しましたが(5月25日のブログ https://tamapla-ichounaika.com//%e9%99%a2%e9%95%b7%e3%83%96%e3%83%ad%e3%82%b0/21111.html)、大阪大学の中野先生が考案したコロナウイルスの収束シュミレーションが簡単にできる数理モデルです。
計算式も単純で
直近1週間の感染者数を総感染者数で割る
というだけです。
例えば、東洋経済オンラインでの直近データでおおよそ計算してみると
東洋経済オンライン https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
直近1週間の感染者数(57+28+35+30+21+32+45=248人)÷総感染者数(17135人)
=0.014
となります。
5月25日のブログの時点でのK値は0.015ですので、さらに収束に向かっていることが手に取るように分かります。グラフにしていくとより分かりやすいと思われます。
神奈川県もこのK値を今後取り入れていくと発表がありました。
今回オブザーバーとして参加した2人の先生は
緊急事態宣言や自粛は効果がなかった
と言い切っていました。
中野先生は「大阪の収束スピードは全国平均と非常に近い」とした上で、緊急事態宣言の効果について
「極めて限定的で、経済を止める必要はない。止めても新型コロナは止まらない」
と話していました。
「自然減の傾向が強く、欧米のような感染爆発は起きない」
とも言い切っていました。
宮沢先生も
「(感染の)収束は緊急事態宣言後の自粛によるものではないのは明白」
と言い切っていました。新型コロナは、咳やつばで感染すると強調し、それを防げば、政府が掲げた「接触機会の8割減」は過剰な取り組みだと強調し、休業要請についても「(お客が)黙っている映画館まで規制をかけるのはおかしい」と批判していました。
吉村知事からの質問で
吉村知事「ピークアウトするのに、外出の自粛は影響があったのか?なかったのか?」
中野先生「データを見る限り関係はなかったと思います。」
吉村知事「緊急事態宣言も営業の自粛も、全く効果はなかったということですか?」
中野先生「なかったと思います。」
というやりとりがあり、3月28日をピークに感染状況は自然に減少に向かっているとのことでした。緊急事態宣言をした日からK値が大きく減ることは全くなかったため、
「緊急事態宣言や自粛の効果はなかった」
と強く言い切っていました。
MBSニュース
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20200612/GE00033440.shtml
政府にもきちんと批判的に緊急事態宣言や自粛の効果を検証してもらいたいと真剣に思います。これだけのダメージを日本全国に与えたので、今回の経験を活かして次の対策に取り入れて欲しいと思います。
豆柴も13歳になってきてだいぶ動きが緩慢になってきました。散歩も前のようにグイグイとリードを引っ張ることもなくなってきました。