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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年03月01日
おはようございます、以前は夏が大好きでしたが、近頃の異常気象での夏の暑さに耐えきれずに冬の季節が好きになりつつある平島です。
私は以前より体質で
尿酸値が高い
傾向にありました。いつも基準値の7前後であり、高いときは8近くまで上がってしまいます。
特に
運動のやり過ぎの時に脱水気味
になると、痛風発作が起こることがあります。大体4,5年に1回ぐらい激しい運動が続くときに、起こる傾向があります。
今回のお正月休みは自転車のトレーニングに励んでいましたが、ランニングしたり、泳いだりとちょっと調子に乗って運動のやり過ぎかなとも思っていました矢先の出来事でした。
なんとなく、お正月休み明けの診療中に左足のしびれを感じており、診療後にプールで泳いでいたら、左足のキックの際に足のかかと付近の激痛に気づきました。
特に足の腫れはなかったですが、アキレス腱のあたりの激痛で歩くのも一苦労でした。
痛風
という漢字の通り、風が吹いても痛いぐらいの激痛ですね。
写真のように足の腫れは全くないですね。
尿酸値が高いというのは
尿酸値の値が7以上
になることを言います。
8以上になってくると内服薬での治療が必要
になってきます。
尿酸値が9以上になると痛風発作が起こりやすくなってきます。
痛風発作とは
体内の尿酸が過剰になった状態が続き、オシッコに溶けきれなくなる尿酸結晶が足などの関節に溜まっていき、関節の炎症が急激に起こる状態のことです。
今回の私の採血結果は
尿酸値が7.5
でしたので、全然数値は高くないですが、脱水により尿酸結晶がアキレス腱に蓄積したのかと推察されます。
通常は親指の付け根の関節に炎症が起こることが多いとされていますが、今回は珍しいパターンの
アキレス腱
への尿酸結晶の蓄積による痛風発作でした。
高尿酸血症のパターンとしては3種類あります。
①尿酸産生過剰型(体内での尿酸が作られすぎるパターン)
②尿酸排泄低下型(尿からの尿酸の排泄が低下するパターン)
③ ①と②の混合型
日本人は比較的
②の尿酸排泄低下型が多い
とされていますが、③の混合型も多いです。
私は体質的に②の尿酸排泄低下型だと思われます。そこに運動による脱水が加わると急激に尿酸の濃度が上がり、尿酸結晶が大量に足の関節に貯まっていくのだと思います。
炭水化物を控えて適正な体重をキープしている方は比較的尿酸値が基準値に入っている方が診察をしていて多いのが分かります。
ビールなどに含まれているプリン体を多く摂取していると尿酸値が上がる傾向にもありますので、お酒の飲み過ぎにも注意が必要です。
あとは、
運動後の脱水にも注意が必要ですね。
私のようにならないように、運動後も水分の十分な補給を忘れないようにしてください。