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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年06月27日
こんにちは、平島です。
本日も朝、福岡院の勤務に向けて羽田空港に来ましたが、旅行客やビジネス客がかなり多く来ており、アフターコロナになってきたなと感じました。
あとは道を歩いているときの
意味のないマスク
を早く脱することができるかどうかだと思います。
コロナ感染を予防するために路上でマスクをするのではなく、
同調圧力からの圧を避けるために着けているだけのマスク
を勇気を持って外せるかだと思います。
私は
人との距離が取れている屋外では一切マスクをコロナ禍からしておりません。
最近は、急にかなり暑くなって皆さんの
熱中症
が心配になってきます。
人間の身体の6〜7割が水分で構成
されておりますが、年齢を重ねるに連れて
どんどん身体の水分構成割合が減少
していきます。
特に
高齢者はクーラーの効いていない屋内にいるだけでも熱中症になってしまいます。
熱中症だけではなく、水分を十分に摂らないことにより多くの病気になってしまう可能性も多々あります。
脱水による代表的な病気として
脳梗塞
心筋梗塞
便秘症
尿管結石
虚血性腸炎
認知症
などなどが挙げられます。
認知症も水分不足が原因のひとつにも挙げられ、認知症の引き金になってきたりする可能性も出てきます。
大腸の病気の
虚血性腸炎
も
水分不足と便秘症がかなり関与
しているとされています。
虚血性腸炎は
読んで字のごとく
大腸の中の微細な血管が脱水などによりつまってしまい、大げさに言うと
腸が一時的に腐ってただれてしまう
という腸の炎症の病気です。
虚血性腸炎は症状が典型的で
まず症状が出る時間帯にひとつ特徴があります。
脱水をきっかけに出現することが多いため
夜中から朝方に症状が出る
ことがほとんどです。
まずは急にお腹が痛くなって目が覚める
というパターンが多いです。
その後に
トイレに行きたくなって、何回か下痢便などの排便
があります。
その後に
真っ赤な鮮血が排便と一緒にあります。
血流の解剖学的成り立ちから
お腹の左上の
下行結腸
に炎症が起こることが
約90%
なので、
お腹の左を中心に痛みがでる
ことがほとんどです。
なんとなくお腹全体が痛いと感じる方もある程度の数いますが。
このようなストリーを問診で聞いたら、我々消化器内科医は
この病気は
虚血性腸炎
だろうとすぐに
ピーン
ときますね。
このような場合は
緊急で大腸内視鏡検査をする必要は全くなく
まずは絶食で点滴治療を行います。
ある程度炎症が落ち着いてから大腸内視鏡検査をするだけで十分です。
このように、脱水により大きな病気になってしまう可能性もありますので、熱中症だけでなく、病気予防にもなりますので、水分はこま目に摂るようにしていきたいですね。
それでは、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。