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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年01月09日
こんにちは、平島です。
診療中のカルテに
2022年
とつい記載してしまい、2023年がまだまだ慣れないです。
お正月は宮古島でトライアスロンのトレーニングしてきました。かなり暖かかったので、ランもバイクも楽しく練習できました。
運動をしている間は、色々と仕事のことを考えているのですが、かなり良いアイデアなどが次々と浮かんできます。
これは医学的に証明されている現象で、
運動をすると脳の神経細胞が活性化して、
神経と神経の伝達が良くなる
ということに起因しています。
泳いでいるときも、走っているときも同じように様々なアイデアや思いつきが浮かんでくるのが不思議ですね。
YouTubeの内視鏡チャンネルも
チャンネル登録者数
10万人
突破しました。1月8日日曜日21時29分にチャンネル登録者数が10万人に達しました!
https://www.youtube.com/@naishikyo_ch
皆さんの応援のお陰でここまで大きなチャンネルになってきました。ありがとうございます。
これからも有益な情報を提供できるように私たちも日々勉強して、診療中の疑問などを題材にして、
皆さんと健康情報を共有
できたらと思っております。
引き続き応援、視聴よろしくお願いします。
お正月に友人とZOOMで話していたら、
友人の会社の同僚達は会社の検診の胃カメラや胃レントゲン検査をうけているみたいで、
特に、
鼻からの胃カメラや口からの胃カメラでは、
流れ作業の検診なので鎮静剤や鎮痛剤を使用できないので、かなり苦しく、
1年の中で最も嫌なイベントの一つ
だそうです。
鎮静剤と鎮痛剤の違いはどのようなものでしょうか?
鎮静剤は
ウトウトと眠る作用のある、あくまで眠る作用のみで痛みなどを取るわけではありません。
鎮痛剤は読んで字のごとく、
痛みを和らげる作用があり、痛みを和らげることにより少しリラックスする効果はありますが、ウトウトと眠る作用はありません。
胃カメラの際は、
鎮静剤のみを使用することが多いですが、お酒が強い方などでは、鎮痛剤を併用することもあります。
大腸カメラの際には
鎮静剤と鎮痛剤の両方を使用することがほとんどですが、
その人の体重やお酒の強さに合わせて、鎮静剤と鎮痛剤の量を微調整
するようにしています。
鎮静剤と鎮痛剤や大腸内視鏡検査の際に服用する洗浄剤の量を全員一律にしている医療機関がほとんどですが、
体重
お酒の強さ
内服している薬
年齢
性別
などを考慮して、当院では量を微調整して使用するようにしています。
このような薬の使い方が日本は変であり、
例えば、
痛み止めや風邪薬なども体重も、性別も、既往歴なども全く関係なく
1日3回、1回1錠
などと一律に全員同じで決まっていますが、これはよく考えると変ですよね。
使用する薬剤の量は各個人の体重や、薬の既往歴などで変えなければいけないはず
です。
ちなみに、
犬やネコなどのペットの薬はきちんと体重で量を変えるように調整しています。
犬やネコなどのペット専用の薬があると思っている人が多いですが、
犬やネコなどのペットの薬の大半は人間の薬を使用しています。
人間の薬を犬やネコの体重あたりに換算して、量を微調整して処方されているのが事実です。
これ、知らない人が多いです。
鎮静剤や鎮痛剤を使用した胃大腸内視鏡検査では、患者さんも楽に検査を受けることができるのがメリットですが、医療者側にもかなりメリットがあります。
胃大腸内視鏡検査中に、
胃や大腸の中に空気や炭酸ガスをきちんと入れて、ヒダとヒダの間をきちんと観察することができるので、
ヒダとヒダの間に隠れた病変もきちんと観察することが出来る
ようになります。
軽くウトウトしている状態なので、
医療者側も詳細に時間をかけて観察すること
が一番のメリットです
胃カメラでオエッとなっている状態が続くと、善意のある医師であれば
早く検査を終了してあげよう
という優しさが出てしまい、
きちんと観察せずに終了してしまう可能性が高くなります。
胃カメラや大腸カメラの一番の目的は
きちんと詳細に観察して、
早期胃がん、早期食道がん、大腸ポリープ、早期大腸がんをきちんと見つける
というのが最大の任務ですので、ここをはき違えてはいけません。
検診などでの精度の低い鼻からの胃カメラ
や
苦しい口からの胃カメラ・大腸カメラではきちんとした観察ができないことが多いため、
せっかくの胃大腸内視鏡検査が勿体ないことになってしまいます。
1年に何回も受ける検査ではなく、1〜5年に1回受ける胃大腸内視鏡検査ですので、
どうせ受けるなら鎮静剤や鎮痛剤を使用して、
楽な胃カメラ・大腸カメラ検査で
そして
精密で詳細な胃カメラ・大腸カメラ検査
を受けるようにして欲しいと思います。
人生で一番大事なのは
健康
です。
お金や地位や名誉ではありません。
皆さんと一緒に健康で、楽しく、長い人生を歩んでいきたいと思う2023年にしたいと思います。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。