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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年09月11日
こんにちは、平島です。
朝晩がだいぶ涼しくなってきたので、朝ランも、ようやくまともに走れるようになってきました。
朝でも30℃を越える真夏はやはりランのパフォーマンスがかなり落ちて、
途中で走れなくなって歩かざるを得なくなるようになってしまっていました。
来年のホノルルトライアスロンは
メンバーが2名増えて6名での参加になったので、
楽しみでもあり、
練習を十分してから望まないといけないな
と決意を新たに頑張っていこうと思います。
よく診察室で
「内視鏡検査の麻酔は全身麻酔ですか?」
と聞かれることがありますが、
ある意味では全身麻酔であり、
ある意味では全身麻酔ではありません
内視鏡の鎮静剤で使用する
ドルミカム
や
ミダゾラム
などは
薬品の分類で言うと
「全身麻酔」
に所属しています。
鎮静剤の
「薬品の分類」
だけに限定すると
全身麻酔に該当します。
外科的手術の全身麻酔で必須の項目が3つあります
1,無意識
2,無痛
3,無動
の3つとなります。
内視鏡の麻酔は
1,無意識
2,無痛
の2つだけとなり、
無動は不要
になります。
例えば、
脳や心臓の手術中に、いきなり患者さんが大きく動いてしまうと大変危険ですよね。
ですので、
筋弛緩剤を使って
呼吸ごと全身の随意筋(自分の意思で動かすことが出来る筋肉)の動きを意図的に止めてしまいます。
そのため、
手術中は人工呼吸管理となり、
手術が終わって、筋弛緩剤が完全に効果がなくなってから
自発呼吸が出ることが確認できたら人工呼吸管理は終了
となります。
ちなみに、
「心臓は筋弛緩剤で止まらないのですか?」
と聞かれることがありますが、
心臓の筋肉は
不随意筋(自分の意思で動かすことが出来ない筋肉)なので、筋弛緩剤では止めることができません。
外科的な手術は筋弛緩剤を使用して、無動として、
麻酔も無意識、無痛を完全にコントロールするために
深い麻酔となります。
内視鏡検査での麻酔は
無動を必要としないので、筋弛緩剤の使用はしませんし、
無意識と無痛もそれほど強くする必要がありませんので、
浅い麻酔となります。
そのため、
麻酔の「方法」としては全身麻酔ではありません。
内視鏡検査での麻酔は
薬剤の「分類」としては全身麻酔であり、
やり方である「方法」としては全身麻酔ではありません。
少し難しい話になりましたが、
厳密的には内視鏡検査での麻酔は
全身麻酔ではなく、軽い鎮静剤を使用した浅い麻酔となります。
当院での
軽い鎮静剤を使用してウトウト眠って行う内視鏡検査
は
苦痛がなく、楽に受けられるので、
過去に苦しい健診などでの内視鏡検査でトラウマがある方は是非受診してみてください。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。