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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年10月16日
こんにちは、平島です。
だいぶ涼しくなってきましたね。
朝ランがかなり余裕をもって出来るようになってきました。
2024年5月19日日曜日のホノルルトライアスロンに向けて練習頑張っていこうと思います。
食べ物で良い物、悪い物、色々とありますが、避けたい食べ物も多々あります。
食べ物には利点と欠点がありますが、絶対に避けた方が良い食べ物の代表が
トランス脂肪酸
であります。
脂肪酸というのは脂質の構成成分ですが、種類によっては人間の身体に及ぼす影響が180度変わってきます。
DHAやEPAなどの魚油と呼ばれる脂肪酸
は
非常に血液をサラサラにしてくれたり、
動脈硬化を予防したりしてくれる健康効果の高い
「最高の油」
です。
トランス脂肪酸は生活習慣病の悪化を招く
「最低の油」
トランス脂肪酸を摂取することで
悪玉コレステロールが増えて、
善玉コレステロールが減少する
という報告も多数あり、
心筋梗塞や脳梗塞のリスクを上げる可能性があります。
1日に摂取るエネルギーのうち
2%をトランス脂肪酸で摂取することで、
心筋梗塞などの心臓病に罹患するリスクが
16%上昇した
といデータもあります。
糖尿病や認知症のリスクも上がる
という報告もあります。
トランス脂肪酸は
マーガリンやクッキーやドーナツを作るときの材料になるショートニングやファーストフード
といった食べ物に含まれることが多い。
○チョコレート
○ポテトフライ
○ケーキ
○カップ麺
○マーガリン
○スタック菓子
マーガリンは当初高価なバターに取って代わる食品として最初は
「人造バター」
という名称で販売され、
1952年からマーガリンと呼ばれるようになりました。
動物油ではなく、
植物油から作られるので、
「バターより健康に良さそう」
というイメージで急速に普及していきましたが、
マーガリンに含まれているトランス脂肪酸の害
が認識されないままの普及となってしまいました。
日本と世界のトランス脂肪酸に関する違いが大きくあります。
世界保健機関(WHO)は2023年までに、
「食品に含まれるトランス脂肪酸は一切の根絶をすべき」
と提唱していました。
この提唱に従って
アメリカ、カナダ、台湾、タイなどの国ではトランス脂肪酸の使用を禁止
したり、
禁止ができなくても
シンガポールや韓国では食品のトランス脂肪酸の含有量の表示を義務づけ
ています。
日本は残念ながら、
トランス脂肪酸の禁止どころか、明確なトランス脂肪酸の含有量の表示すら義務づけていません。
厚生労働省の言い訳としては
「1日の節酒エネルギーのうちトランス脂肪酸を1%以上節酒すると健康上の影響が出ると考えられているが、日本人の平均摂取量は0.3%程度なので、健康上の問題はない」
と見解を出しています。
ですから、
含有量に注意を払おうにも
表示義務がないし、
分かりようがないので、
できれば
マーガリンやスナック菓子、カップラーメン、フライドポテトなどのジャンクフード
は
極力量を少なく摂取する習慣をつけることが望ましいとされています。
今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。