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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年03月18日
こんにちは、平島です。
だいぶ暖かい日が多くなってきて、日中は結構快適に過ごせますね。
ホノルルトライアスロンに向けて、
得意のスイムはだいぶ楽に泳げる回数が増えてきて、
少しづつですが、苦しさがなくなってきているように感じます。
どんなに仕事が忙しくても、
仕事終わりに30分のスイムの時間を確保
するように頑張ってます!
先週の土曜日に公開した内視鏡チャンネルの動画ですが、
内視鏡チャンネルスタッフで
オーソモレキュラーという栄養解析の採血をしてみんなの結果を比較してみました!
内視鏡チャンネル
医者も知らない血液検査の見方!
https://www.youtube.com/watch?v=rE3kXb62UnQ
横浜院と福岡院では血液検査による栄養解析(オーソモレキュラー)を自費診療で行っています。
70項目の採血検査
を行い、普段の生活における自分の栄養状態の評価を調べていきます。
そもそも
血液検査で見ている
AST、ALT、γGTP、LDH、アミラーゼ、リパーゼ、ALP、CK
などは
逸脱酵素
と言われるタンパク質です。
逸脱酵素(いつだつこうそ)とは、
本来細胞内で働いている酵素が何らかの理由で血液中に流出
したもので、
流出する理由としては、
細胞自体の破壊
または
細胞膜の透過性亢進
などで、
多くの場合は細胞の組織障害
に由来しています。
つまり
臓器の障害で血液中に流出してきた、基準値よりも採血数値が高くなったときには臓器の障害を考える
のが従来の血液検査の見方です。
一方、
栄養解析では逆の低い方に注目したり、
基準値という概念で考えず、
身体の栄養状態を様々な血液項目から推測していきます。
これが一般の採血解析とは大きく違う点です。
我々は患者さんの血液検査の結果を見た時に、
まずは
3大栄養素のひとつである、タンパク質に注目して
「この患者さんはタンパク質が足りてるのかな・・」
と考えます。
つまり、
タンパク質の代謝評価となる項目をまずは見ていきます。
タンパク質代謝の評価となる項目が、
総蛋白、尿素窒素(BUN)、AST、ALT、γGTP、LDLコレステロール
です。
○総蛋白(TP)基準値7~8.3g/dL
体内の100種類以上の蛋白成分を含む値です。
低すぎると(6.5以下)蛋白質摂取不足の可能性が出てきます。
脱水や肝機能異常など様々な要素で変動しますので、ここは参考程度で見てます。
栄養的には基準値を下回ってなければOK
です。
栄養学的には
理想的には7.5以上、最低でも7.1以上、6.7以下にはなって欲しくない
ですね。
○尿素窒素(BUN) 基準値8~22mg/dl
我々が最も重要視する項目です。
基本的には腎機能を指します。
尿素窒素はタンパク質が分解された最終産物なので、低すぎるとタンパク質不足となります。
一般的には
尿素窒素が15mg/dl未満の場合、
蛋白質摂取不足か、
あるいは
ビタミンB群の不足によりタンパク質の代謝が低下しているか、
または、
その両方かが考えられます。
上昇→腎機能異常、脱水、感染、出血
低下→タンパク質摂取量低下、15未満、タンパク質代謝にビタミンB群が関係しているので、ビタミンB群の不足かその両方か
BUN理想値15〜22
BUNとγが同じぐらいの数値が理想的、
BUNに比べて極端にγが高いと
脂肪肝や身体の炎症の可能性
があります。
タンパク質が不足すると
筋肉量の低下
消化酵素、代謝酵素、抗酸化酵素の低下
免疫力の低下
代謝の低下
ホルモンの低下
の可能性が高くなりますので、気をつけたいですね。
続きはまた次回以降に話したいと思います。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。