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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年12月09日
こんにちは、平島です。
いよいよ年末も近くなり、2024年も残りわずかですね。
「年末と年始、どちらが好きか?」
という話をよくスタッフとするのですが、
私は断然
年末が好きです!
年末にバタバタしている慌ただしい感じの時に仕事していると
なんとも言えない充実感がみなぎってきます
今年も年末の慌ただしい感じの中で12月31日まで
仕事にYouTube撮影に頑張っていきたいと思います!
肉体の疲労は目に見えて感じますが、腸の疲労はどうでしょうか?
現代社会において、
「腸は第二の脳」
と呼ばれるほど私たちの健康にとって重要な臓器です。
しかし、忙しい日常生活や不規則な食生活、ストレスなどにより、
「腸疲労」
を抱える人が増えています。
この腸疲労が腸内環境に悪影響を与え、さらにさまざまな不調を引き起こすことをご存じでしょうか?
腸疲労とは、
腸の消化吸収機能や運動機能、さらには免疫機能が低下している状態
を指します。
私たちの腸は日々、
食物を消化し栄養を吸収するだけでなく、
体内の老廃物を排出し、
免疫を司る重要な役割
を担っています。
この腸の働きが鈍ると、次のような症状が現れることがあります。
○消化不良、腹部膨満感
○便秘や下痢
○食欲不振
○疲れやすさ
○肌荒れやアレルギー症状
腸疲労の背景には、生活習慣や食事内容、ストレスなどが大きく関係しています。
腸内環境は、
腸内に生息する約100兆個の細菌、いわゆる「腸内細菌叢」
によって形成されています。
これらの腸内細菌は、
善玉菌、悪玉菌、中間の菌(日和見菌)の3つに分類されます。
健康な腸内環境では、善玉菌が優勢であり、これが腸の働きをサポートします。
○善玉菌の役割
消化吸収の促進、ビタミンの合成、免疫の強化など
○悪玉菌の役割
腸内で有害物質を生成し、腸内環境を悪化させる
○日和見菌の役割
善玉菌と悪玉菌のバランスによって作用を変える
腸疲労により腸内環境が乱れると、
悪玉菌が増え、腸内の炎症や毒素の生成が促進
されます。
これがさらなる腸疲労や全身の健康問題を引き起こす悪循環を生むのです。
腸疲労が腸内環境を乱し、腸内環境の悪化がさらに腸疲労を助長するという悪循環が起こる背景には、いくつかのメカニズムがあります。
○消化吸収能力の低下
腸疲労が進むと、栄養の吸収が十分に行えなくなります。
特に
食物繊維やオリゴ糖など、善玉菌のエサとなる成分が不足することで、腸内細菌のバランスが崩れます。
○炎症の拡大
腸内環境の悪化により腸粘膜がダメージを受け、
「リーキーガット症候群(腸漏れ)」
と呼ばれる状態になることがあります。
この状態では、
未消化の物質や毒素が腸壁を通過して血流に入り、
全身に炎症を引き起こします。
○自律神経への影響
ストレスや腸内環境の悪化は腸と脳をつなぐ腸脳相関を乱し、
腸の動き(蠕動運動)や消化液の分泌が低下
します。
これにより、さらに腸疲労が進行します。
腸疲労を防ぎ、腸内環境を改善するためには、日常生活の見直しが重要です。
以下のポイントを実践することで、腸の健康を取り戻すことができます。
○発酵食品:ヨーグルト、味噌、納豆、キムチなど、善玉菌を増やす食品を積極的に摂取しましょう。
○食物繊維:野菜、果物、全粒穀物、豆類など、善玉菌のエサとなる食物繊維を意識して取り入れます。
○加工食品の制限:高脂肪、高糖分の食品や添加物の多い食品は腸に負担をかけるため、避けることが望ましいです。
ストレスは腸疲労の大きな原因の一つです。
瞑想やヨガ、散歩など、自分に合ったリラックス法を取り入れて心身を整えましょう。
運動は腸の蠕動運動を促進し、腸内環境の改善に寄与します。無理なく続けられる軽い運動を日常に取り入れましょう。
十分な睡眠は腸の修復を助けます。
就寝前のスマホ使用を控える、寝る前にリラックスするなど、良質な睡眠習慣を心がけましょう。
○プロバイオティクス:善玉菌を直接補うサプリメントや食品を活用。
○プレバイオティクス:善玉菌の増殖を助ける食材(オリゴ糖や水溶性食物繊維など)を摂取。
腸疲労と腸内環境の関係は非常に密接であり、どちらか一方が崩れると全身の健康に影響を及ぼします。
逆に、
腸内環境を整えることで腸疲労を改善し、免疫力の向上や心身の健康につなげることが可能です。
日々の生活習慣を見直し、腸を大切にすることで、健康で活力に満ちた毎日を過ごしましょう。
腸はあなたの健康の要です。今日からできる小さな一歩を始めてみましょう!
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。