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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年12月23日
こんにちは、平島です。
いよいよ年末が近づいてきましたね。
年末のバタバタしている感じが昔からとても好きなんです!
横浜院も福岡院も
12月28日土曜日16時00分まで最終診療
を行っておりますので、
身体の不調や体調など年末にかけてお困り事があれば引き続き対応させて頂きます。
今年も診療・胃大腸内視鏡検査ともに
がんに始まり、がんに終わる
というぐらい診療と胃大腸内視鏡検査では
「がん」に関わるお話や質問が多かった
です。
がんは日本人の死因の第1位であり、
国民の2人に1人が一生のうちにがんを経験する
と言われています。
医学の進歩や診断技術の向上により治療成績は改善しているものの、一部のがんは罹患率が増加しており、
依然として深刻な健康問題です。
日本人において、特に以下のがんの罹患率が増加傾向にあります。
○現状
大腸がんの罹患率は日本人男性・女性ともに増加しています。
男性では
肺がんや胃がんに次いで3番目に多く、
女性では
乳がんに次いで2番目に多いがん
です。
○背景
食生活の欧米化が大きな要因
とされています。
高脂肪・高タンパクの食事や食物繊維不足、運動不足
がリスクを高めます。
また、
高齢化社会に伴い、
大腸がんのリスクが増える高齢者が増加していること
も影響しています。
○現状
女性に最も多いがんであり、
40~50代の働き盛りの女性
に多く見られます。
罹患率は年々増加していますが、早期発見により治療成績は向上しています。
○背景
初産年齢の遅れや出産経験の減少、授乳率の低下、肥満などがリスク要因
とされています。
また、
乳がんに対する啓発活動により検診率が上がり、診断されるケースが増えたことも一因です。
○現状
男性における前立腺がんの罹患率は急激に増加
しています。
特に
高齢男性で多く見られますが、早期発見で治療可能ながんでもあります。
○背景
高齢化が直接の原因
と考えられています。
また、
PSA検査(前立腺がんの腫瘍マーカー検査)が広く普及したことで診断数が増えています。
○現状
肝臓がんの罹患率は増加していましたが、
最近では
B型肝炎やC型肝炎ウイルスに対する対策が進み、罹患率は減少傾向にあります。
ただし、
ウイルス感染を原因としない非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)に関連する肝がんが増加
しています。
○背景
肝炎ウイルス以外に、肥満や糖尿病が肝がんリスクを高めることがわかっています。
がんの増加には、以下のような要因が関係しています。
○高齢化社会
がんは加齢とともに罹患リスクが高まる病気です。
日本は世界でもトップクラスの高齢化社会
であり、がん患者数が増えるのは当然の結果といえます。
○生活習慣の変化
食生活の欧米化、運動不足、喫煙、飲酒などの生活習慣
が、がんの罹患リスクを高めています。
○診断技術の向上
CTやMRI、腫瘍マーカー検査などの進歩により、早期にがんが発見されるケースが増えています。
○環境要因
空気汚染や化学物質への曝露などの環境因子も一部のがんリスクを高めている可能性があります。
がんのリスクを下げるためには、生活習慣を改善し、早期発見を目指すことが重要です。
がんは早期に発見するほど治療成績が良くなります。
特に
乳がん、大腸がん、前立腺がんなどは定期検診での早期発見が有効
です。
○バランスの良い食事(野菜や果物を多く摂る、塩分控えめ)
○適度な運動(週に3~5日、1日30分以上)
○禁煙(全てのがんリスクを下げる)
○節酒(アルコールの過剰摂取はがんリスクを高める)
B型肝炎やHPV(子宮頸がんの原因ウイルス)に対するワクチン接種は、関連するがんの予防に非常に効果的です。
慢性的なストレスは免疫力を低下させ、がんのリスクを高める可能性があります。心身のリラックスを意識しましょう。
がんの罹患率が増加している現状は、日本の高齢化や生活習慣の変化と深く結びついています。
一方で、
がんは予防や早期発見が可能な病気でもあります。
日頃から健康的な生活を送り、定期的に検診を受けることで、がんに対するリスクを大幅に減らすことができます。
一人ひとりができることを意識し、がん予防に取り組んでいきましょう。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。