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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年02月10日
こんにちは、平島です。
ダイエットに励んでいる患者さん多いですし、皆さん頑張っていること聞いております。
でも、ダイエットしているつもりが、
無駄に糖質を摂取して、日々の努力が無駄になってしまっているケースもありますよね。
糖質と言えば
「ご飯」「麺」「パン」「お菓子」「甘い物」「果物」
などを思い浮かべると思いますが、
当然これらは控えてもらいたいのですが、
「飲み物」
も意外な盲点となりますので、注意が必要です。
最近の研究では、
皮下脂肪・内臓脂肪、肝臓の脂肪がたまる要因として、
口から栄養素が入ってから肝臓に届くまでのスピードが関係していること
が分かってきました。
同じ糖質でもゆっくりと吸収されるものは、小腸でブドウ糖に変換され、
ブドウ糖は肝臓だけでなく、身体全体のエネルギーとして使われる成分なので、肝臓への負担を和らげます。
これが、飲み物の糖質だと、
糖質がそのまま肝臓に届いて脂肪に変えられてしまいます。
「短時間に」「高濃度で」
栄養素が身体に吸収されるものが最も肝臓に負担をかけてしまいます。
その代表的な物が糖質を含んだ飲み物です。
甘い飲み物というと
コーラやオレンジジュースなどを思い浮かべる
と思いますが、確かにこれは砂糖水ですね。
一般的に身体に良いとされている野菜ジュースや乳酸菌飲料には糖質含有量という観点で注意が必要です。
例えば
野菜ジュース200ミリリットル中には
24グラムの糖質
が入っています。
角砂糖6個分
ですね。
乳酸菌飲料65ミリリットル中には
16グラムの糖質
が入っています。
角砂糖4個分
ですね。
乳酸菌飲料は糖質で甘くしないと、とても飲めた物ではないというぐらい液体の乳酸菌は美味しくないのです。
スポーツドリンク500ミリリットル中には
40グラムの糖質
が入っています。
角砂糖10個分
ですね。
あとは、
牛乳や豆乳、甘酒も栄養価が高い分糖質がある程度含まれています。
これらの飲み物は極力避けて、
水・ノンカフェインのお茶・無糖の炭酸水
などを摂るのが良いと思います。
飲み物で糖質をカットすると同時に大切なのは
「タンパク質」を十分摂ること
です。
これは我々が昨年発売した
「タンパク質と腸の新常識」
という書籍の中でも再三述べております。
理由は筋肉を維持するため
です。
人間はいざというときに為に
グリコーゲン
として糖質を貯蔵する機能があり、
糖質を貯蔵するのが肝臓と筋肉になります。
タンパク質が不足して筋肉量が減れば、
筋肉に蓄えられなかった糖は脂肪に変えられて皮下脂肪や内臓脂肪、肝臓脂肪の蓄積
に繋がります。
タンパク質摂取の目安は
体重1キロあたり1〜1.5グラム、
筋トレなどの運動を多めにする人は
2グラムが1日に必要
となります。
注意したいのは、
タンパク質は1度に取り込むことができない
ので、3食にタンパク質摂取を分散するのが大切です。
朝にタンパク質を多めに摂取して、糖質を控えると昼の血糖値が上がりにくくなる
「セカンドミール効果」
が期待されますので、お勧めです。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。