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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2025年03月03日
こんにちは、平島です。
最近は、仕事が忙しすぎてお休みがない日々が続いていますが、日々仕事で充実しまくっています。
診察中に
「食品添加物」
について聞かれることがありますので、解説したいと思います。
「食品添加物」
と聞いて皆さんはどのようなイメージを持っていますか?
診察室での患者さんの反応は様々です。
「今すぐの健康には影響がすぐには出ないし、厚生労働省も認めているのだからある程度安全でしょ?」
「コンビニやスーパーにある加工食品にはほとんど食品添加物が使われているし、避けようもないので、あまり気にしてません」
「添加物のことなど考えたことも、気にもとめたこともないです」
「食品添加物は身体によくないと聞くので、なるべく無添加やオーガニックにこだわって選んでいます」
とか人によって反応がそれぞれだという印象です。
日本という国は、
食品添加物も農薬も
「明らかな危険性」がない限り、使用禁止にはなりません
が、
ヨーロッパ諸国は
「明らかな安全性」がない限り、使用できません!
この違いはめちゃくちゃ大きいですので、
一人一人がしっかりとした正しい知識と認識をもって、対応しないと徐々に徐々に身体がむしばまれてしまいます。
そもそもなぜ、食品添加物を避けた方が良いのでしょうか?
食品添加物の弊害としては
「発がん性」
「アレルギー性」
「遺伝毒性」
などが有名であり、10年〜30年先の健康リスクとして考えていますが、
我々が一番気をつけていること、懸念していることは
今現在の健康リスクである
「ビタミン、ミネラル不足の加速」
と
「腸内細菌への悪影響」
の2点です。
食品添加物はただちに健康への影響はありませんが、
添加物は化学物質なので、身体としては余計な成分は解毒して排出したいわけです。
そこで
身体に重要なビタミンやミネラルが解毒や排出に消費されてしまい、
ビタミン・ミネラル不足が加速
します。
我々が一番問題だと思っているのが、
「腸内細菌への悪影響」
です。
人の消化酵素では消化されない化学物質である食品添加物が腸内に侵入してくると様々な健康リスクが生じてしまいます。
どのように腸内細菌や腸内環境に悪影響が出てくるでしょうか?
1,腸のバリア機能が低下して「腸漏れ」が起こってきます。
腸漏れのせいで、重要なタンパク質が上手く吸収できなかったり、アレルギー物質などの不要な物質の侵入を許してしまいます。
2,消化されない添加物は悪玉菌が大好物なので、
悪玉菌のエサとなってしまい、
悪玉菌優位の腸内フローラになってしまい、
有害物質であるアンモニアや硫化水素が発生してしまい、
腸内環境が悪化していきます。
3,免疫の低下と過剰な免疫反応を引き起こします。
腸は免疫細胞の約70%が集まる免疫の要ですので、免疫の低下が起こってきます。
食品添加物が腸内で異物と認識されると、免疫細胞が過剰に反応し、
慢性的な炎症を引き起こすことがあり、
その結果、アレルギーや自己免疫疾患のリスクが高まる可能性も出てきます。
4,添加物は消化酵素で分解できないため、未消化のまま大腸へ送られると腸内細菌による発酵が過剰に起こり、
腹部膨満感、ガスの増加、下痢や便秘
の原因になります。
5,近年の研究では、一部の食品添加物が腸内細菌のバランスを崩し、
インスリン抵抗性や肥満を引き起こす可能性
が指摘されており、
腸内環境が悪化すると、エネルギー代謝やホルモンバランスにも影響を及ぼします。
6,長期的な健康リスクを引き起こす可能性があり、
添加物が長期間蓄積されると、腸の炎症が慢性化し、
大腸がんのリスクを高める可能性があります。
我々は食品添加物に対して摂らないように心がけているワースト20ぐらいの添加物がありますが、
これを全て避けたり、摂らないようにすると生活が窮屈になりますし、
結構お金も掛かってきますので、
絶対に摂ってほしくない食品添加物ワースト3
を今後YouTubeで発表したいと思います。
では、今週も頑張っていきましょう!
この記事を書いた人
平島 徹朗
医師
国立佐賀大学医学部 卒業。 大分大学医学部附属病院消化器内科、国立がん研究センター中央病院内視鏡部など、 多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化器内視鏡診断・治療を習得後、2011年たまプラーザ南口胃腸内科クリニック開院。