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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2012年01月10日
おはようございます。医師の平島です。
便秘で悩んでいる方が本当に多くいます。当クリニックでも「便秘外来」を行っており、たくさんの患者さんが受診されますが、多くの方が順調に便秘を改善されています。
多くのクリニックや病院では便秘だと患者さんが訴えると、生活指導などは行わず、ただ下剤などを処方するだけであることが大部分です。消化器内科のドクターも単に下剤を処方するだけの方が多く見られ、中には漢方薬なら安全で大丈夫だと勘違いしている方も多くいるのが現状です。漢方薬の成分の中に大黄というものが入っており、これを常用するといずれ、自然な排便ができにくくなってきます。
市販の便秘薬のほとんどが「センナ」「アロエ」「大黄」などが含まれている下剤です。この種の便秘薬は、服用すると腸が激しくれん縮して、便を出すという仕組みです。便がすっきり出るからといって、これを繰り返していると、大腸メラノーシスといって腸の粘膜が真っ黒に黒ずんでいき、腸を動かす神経系統がやられてしまい、腸の動きが悪くなり、脳から腸への指令系統もやられしまい、便意の消失が起きてしまいます。
腸の動きが悪くなると、便はますます出にくくなり、さらに下剤に頼るようになり、悪循環の流れに入ってしまいます。便秘と大腸がんの発症には大きな関係があるとされていますので、便秘を解消することで大腸がんを予防する大きな要因となります。
便秘とうつ症状にも大きな関係があると言われています。それは腸が第2の脳と言われていることと大きな関係があります。腸は脳の次に神経細胞が多い臓器で、その数は1億個と言われております。そのため、便秘や下痢など、腸が不調になると、神経細胞にも影響が出て、うつなどの精神的な不調にも繋がっていきます。
たかが、便秘と思わずに胃腸の調子を整えて、気持ちよく生活が送れればと思います。