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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2015年07月05日
おはようございます、医師の平島です。
2015年度のがん統計予測が4月下旬に国立がん研究センターより発表されました。2015年度がん統計予測によると、2015年のがんにかかる人の数(罹患数)は推定98万2100人(男性56万300人、女性42万1800人)とのことです。臓器別の予測罹患数(かかるひとの数)は大腸が最も多く13万5800人、次いで肺の13万3500人、3番目が胃の13万3000人、4番目が前立腺の9万8400人、5番目が女性乳房の8万9400人となっています。2014年度のがん統計予測では、1位 胃 2位 肺 3位 大腸 4位 女性乳房 5位 前立腺となっていましたので、大腸がんが急激に増えていることがわかると思います。2015年度は大腸がんが胃がんと肺がんを抜いて1位に、前立腺がんが女性乳房を抜いて4位になっていることから、やはり食事を中心とした生活習慣の欧米化や運動不足による肥満などが大腸がんや前立腺がんの罹患数の増加に大きく関係していると思われます。大腸がんは定期的な大腸内視鏡検査をきちんと行っていれば、早期発見早期治療が可能ですし、前立腺がんも血液検査でのPSA検査で早期発見が可能ですので、いずれも定期検査が重要となってきます。特に大腸がんは大腸ポリープからできることが大部分ですので、大腸ポリープの段階で内視鏡で発見して切除してしまえば、大腸がんを予防できることになり、内視鏡検査の重要性がより高まっております。検診などの便潜血検査では大腸がんがかなり進行した状態でないと便に血が付かないとされていますし、便潜血陽性の大部分は痔からの出血と言われておりますので、便潜血検査だけで判断するのは非常に危険なことです。
40歳を過ぎたら一度は大腸内視鏡検査を受けられることをお勧め致します。