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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2020年06月24日
おはようございます。
医師の久津川です。
「のどがつまる」、「のどの違和感」、「のどの異物感」、「食道がつまる」などと
訴えて来院される患者さんが最近増えています。
多くが女性です。
耳鼻科では異常なしと診断され、胃カメラをすすめられたと受診される方も多いです。
胃カメラを受けたほとんどの方が、咽頭、食道は異常なしと診断されます。
このような場合は、「咽喉頭異常感症」と診断されます。
「ヒステリー球」と呼ばれ、ストレスなどで症状が生じるといわれています。
胃カメラで「異常なし」と診断されると安心して薬を内服せずに治癒することが多いです。
症状が続く場合は漢方薬などで治療します。
正常の咽頭、喉頭の一部
しかし、一部の方で「咽頭がん」「逆流性食道炎」「食道潰瘍」「食道カンジダ症」「食道がん」と診断されます。
・咽頭がん:早期のものはほとんど症状はありませんが、進行すると異物感などを感じます。早期発見すれば治癒する疾患です。
早期咽頭がんの写真です。
・逆流性食道炎:胃酸が食道に逆流することで胸やけなどが生じます。胃酸の逆流が強いとのどの違和感も生じることもあります。
逆流性食道炎の写真です。
・食道潰瘍;ビタミン剤などが食道の壁に張り付いてしまい、潰瘍が生じます。違和感も感じますが痛みも発生します。
ビタミン剤による食道潰瘍の写真です。
・食道カンジダ症:免疫力が低下している人やステロイドの使用、抗生物質の使用で生じることがあります。ほとんどの方は症状がありませんが、症状が出ている場合は治療が必要になります。
食道カンジダ症の写真です。白い粒粒がカンジダです。
・食道がん:早期のものは症状がありませんが、進行すると食べ物が通らなくなり、食道のつまりを感じます。食道上部にがんがあれば、のどの違和感とかんじます。
進行食道がんの写真です。食道の半分が食道がんに占拠されています。
のどのつまり、違和感、異物感、食道のつまりなどを感じる方は、一度ご相談ください。