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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2020年07月01日
おはようございます。
医師の久津川です。
以前から「がんは早期発見、早期治療が大事だよ」と
患者さんには伝えてきました。
今回は、早期発見できた場合とできなかった場合どう違うの?
という内容でお話しします。
今回はがんの中では珍しい「日帰り治療(手術)」が可能な大腸がんを例に
ご紹介します。
大腸がんは早期発見が大事‼
大腸がんは早期に発見できれば、日帰り内視鏡治療が可能です。
早いものであれば、10分程度で治療が終了します。
では、日帰り内視鏡治療ができないのは、どのような場合でしょうか?
大きく2つあります。
①大腸がんが大きく、出血のリスクが高い場合、または入院が必要な特殊な内視鏡治療が必要な場合
②大腸がんが深いところまで浸潤(ひろがっている)しているため、内視鏡治療適応外の場合
上記のケースでは入院治療が必要になります。
①の場合は、長くても1週間程度の入院で、その後の通院はほとんど必要ありません。
②の場合は、がんが進行しているため、おなかをきる外科的手術(入院期間は10日前後)が必要となります。手術後のステージによっては抗がん剤治療も必要になります。
抗がん剤が必要ない場合は、手術後の通院は比較的少なく済みますが、抗がん剤が必要な場合は定期的な通院、入院が必要となります。
・日帰り治療可能な早期大腸がん
日数;1日
費用;2-3万円程度
術後;基本的には完治として治療終了
★日帰り内視鏡治療で完治した早期大腸がん
・入院での内視鏡治療が可能な早期大腸がん
日数;1週間以内
費用;5-15万円程度(治療方法、入院期間により異なる)
術後;病理結果によるが、追加治療が必要なければ基本的に通院不要。少しがんが深ければCT検査などが必要。
★入院による内視鏡治療で完治した早期大腸がん
・入院での大腸癌手術(開腹もしくは腹腔鏡手術)
日数:10日前後
費用:50万円程度
術後;定期的な採血、CT検査などで再発のチェックが必要。がんの深さ、リンパ節転移の有無、他臓器転移の有無などでステージ分類を決定し、ステージ分類によっては、追加で抗がん剤治療も必要。
手術後の通院、入院、抗がん剤の費用が追加で数十万円必要となります。
★入院して外科的手術を行い、抗がん剤治療が必要であった進行大腸がん
費用に関しては、高額医療費、医療保険、がん保険などでまかなえる部分もありますが、やはり金銭的には負担になります。
また、手術の傷の痛み、抗がん剤の副作用などの身体的負担はもちろんのこと、「がんになってしまった」「入院しなくてはいけない」「会社を休まなくてはいけない」「今後の再発リスクへの不安」「家族の心配」など精神的負担などを考慮すると患者さんの負担は大変大きくなります。
大腸がんは、良性のポリープを切除することで予防できる疾患です。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)をすれば、今の大腸の状態を知ることができます。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ)に興味があれば、ぜひご相談ください。