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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2020年08月23日
こんにちは。医師の東です。
真夏日が続く中、突然の雨。涼しい日となりましたね。
外気温と冷房の効いた室内の温度差で体調を崩しやすくなります。気を付けましょう。
オリンパス社製の内視鏡(カメラ)システムを使用していますが、
内視鏡の開発には、ハード面である内視鏡カメラ自体の進化だけではなく、
ソフト面における開発において2011年に「内閣総理大臣発明賞」を受賞した画期的な発明があります。
それがNBI(Narrow Band Imaging)です。
内視鏡検査において、早期消化器がんの発見に欠かせない検査方法の一つです。
かなり簡単に説明しますと、三原色である赤、青、緑から構成される通常の光を、青と緑のみで画像を作ります。
通常、内視鏡で見る消化管粘膜の色は「うすだいだい色」、細かい血管は「赤色」ですが、
NBIにすると粘膜は「うすいグレー」、血管は「黒」に見えます。
この血管を黒く見せることが重要なのです。
がん自体が大きく成長するためには栄養が必須ですが、そのために未熟な血管をたくさん作りだそうとします。
血管を多くすることでより多くの血流が得られますので、たくさんの栄養を宿主から奪い取ります。
消化管の粘膜表面に細かい血管ができるので、NBIを使うことで異常な「黒」色を見つけられるようになり、消化管がんの早期発見が可能となる訳です。
NBIシステムを使っているからといって、内視鏡医だれもが「がん」を早期発見できるわけではありません。
モニター画面に映っているどの黒が「がん」によって作りだされているのか、判断するのは内視鏡医です。
内視鏡専門医かつ消化器病専門医の資格を持つ3名の医師が常勤しています。
3名それぞれが、国立がん研究センター中央病院、昭和大学横浜市北部病院、北里大学病院での勤務経験を有しています。
「がん」の発見は、きっかけが大事です。消化器症状があればぜひご相談ください。