MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年07月10日
こんにちは。副院長の東です。
真夏日で日中は30度を超えていましたね。夜にはゲリラ豪雨もありました。
気候も夏になりつつあります。
オリンピックは無観客が96.5%となり、TV観戦主体になりそうですね。
アニサキスよ、さようなら。
当院のブログでも多々アニサキスが登場しています。
https://www.tamapla-ichounaika.com/blog/fukuinchou/post-29421/
https://www.tamapla-ichounaika.com/blog/fukuinchou/post-26758/
https://www.tamapla-ichounaika.com/blog/fukuinchou/post-21829/
アニサキスは寄生虫の一種で、アジやサバなどの海産魚に寄生しています。
刺身などを食べて生きたアニサキスを摂取した場合、胃に周期的な激痛が襲ってくるので、
胃カメラでアニサキスを取り除くか、アニサキスが死ぬまで痛みは続きます。
従来の殺虫方法は、60℃で1分加熱や-20度で24時間冷凍が一般的ですが、
魚に切れ込みを入れて冷蔵庫で24時間冷やす方法もあるようです。
熊本大学と福岡の鮮魚加工業者が画期的な機械を開発しました。
アニサキスの殺虫方法は加熱と冷凍だけなので、当然おいしく頂く刺身ではその方法は取れません。
その方法とは・・・?
なんと、瞬間的に魚の身に大電流を流すことで、アニサキスを感電死させるという画期的な方法でした。
塩水の入ったアニサキス殺虫機で「パルスパワー」と呼ばれる瞬間的に100メガワットのピーク電力を発生させることにより、アニサキスを感電殺虫させます。
パルスパワーは200Vの電源から電気エネルギーを蓄積して、マイクロ秒の極めて短い時間の一瞬だけ
瞬間的に取り出すことで得られる「瞬間的超巨大電力」のことらしく、
説明されても「???」だと思いますが、
わかりやすく一言で言い換えると、「デンキウナギ」のメカニズムですね?!
水中で巨大な電圧でアニサキスを感電死!!
https://www.kumamoto-u.ac.jp/whatsnew/sizen/20210622
+rkbNEWSより
写真は試作機で、すでに5万匹のアジを用いてアニサキスの死滅実験の効果が立証されたとの事。
秋頃からは殺虫処理をした生食用の刺身がサンプル出荷されるようです。
おそらく出荷先は福岡市内でしょうから、福岡天神内視鏡クリニックの先生方にチェックして頂きたいです!
消化器内科医による胃カメラ検査から、アニサキスは消えてしまうのでしょうか。。。
教科書でしか見たことがなくなる寄生虫になってしまう日も近いのか?!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。