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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年07月18日
こんにちは。副院長の東です。
梅雨明けし、日射しが鋭い夏の日々が始まりました。
この時期、暑い日には必ず熱中症の話題が出てきますよね。
水分の摂取が重要なのですが、その方法を考えてみます。
ウォーターローディングという言葉を知っていますか??
スポーツを行っている人はすでにご存知の言葉かもしれません。
ウォーター=水、ローディング=充填(補給)する
前もって日常的に水分補給を十分しておくことで、体内の血流を良くし、発汗効果を高め、早い疲労回復にも期待できます。
大事なことは、喉が渇いた時にはすでに体は脱水症状になっています。
その時に急いで水分補給してもすぐに体内の脱水状態は改善しません!
今回はスポーツ時ではなく、日常生活におけるウォーターローディングを考えてみます。
汗をかかなくても、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)と言って、皮膚や呼気からの水分喪失が起こっています。
成人の場合、1日3食を食べた場合には食事からおおよそ1L/日程度の水分を補給できています。
体が必要としている水分量はおよそ2.3~2.5L/日と言われていますので、
特に大きな持病が無い方は、ミネラルウォーターで1.0L/日(500mlのPETボトル2本)以上を心がけてください。
計算があっていないと思いますが、それは僕はPETボトル3本の水分摂取は結構大変だなと思っているのです。
毎日の診療中にもこまめな水分摂取を心がけているのですが、それでも3本は大変・・・。
しっかり3食を食べることに重きを置いて、いつもプラスアルファの水分摂取。
これならば実践できるはずです。
注意してほしいことが一つ。
1回の水分量を決して多くしない事。がぶ飲みしない事です。
大量の水分摂取は、体内のナトリウム濃度(塩分濃度)が大幅に薄まって起こる「水中毒」を起こします。
症状としては、頭痛、嘔吐、痙攣が起こります。
水分を摂取した後に手足がビリビリしたり、皮膚を押して跡が残ったりする時は注意が必要です。
普段から水分摂取しないので苦手・・・という方に。
トータルの摂取量を多くするためには、摂取回数を少しでも増やせるようにします。
手元にPETボトルやマイボトルを置いておき、こまめに摂取を心がけてください。
食間や入浴前後、就寝前後などにもお忘れなく。
食事からの水分摂取+ウォーターローディングを意識していきましょう!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。