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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年08月01日
こんにちは。副院長の東です。
8月に入りました。暑さと湿気ですぐに体内の水分が失われます。
まめな水分摂取をお忘れなく!
ピロリ菌の除菌の効果は、言うまでもなく炎症を抑えて萎縮性胃炎の進行を止めることです。
ピロリ菌が起こす炎症によって胃の粘膜が痩せた(萎縮)部位では、胃がんのリスクが高いので注意が必要です。
出来るだけ早く除菌をすることで、萎縮の領域を少なくすることができますので、
結果的に胃がんの発生のリスクを下げることが出来ます。
ピロリ除菌の効果は他にもあります。
今日は胃の前がん病変と考えられている「胃腺腫」に対して除菌をした効果をお見せします。
萎縮性胃炎の部位に、白い隆起が生じることがあります。
これを胃腺腫といって、胃の粘膜上皮細胞が腫瘍性の変化を起こして生じます。
この段階ではまだおとなしいので、がんの変化を兆しを見せれば内視鏡治療で切除しますが、
実は、ピロリ除菌だけでこの胃腺腫も小さくなります。
ピロリ菌を除菌した3か月の内視鏡写真ですが、切除したと思うほどに胃腺腫はなくなってしまいました。
胃腺腫もピロリ菌の炎症による変化で、腫瘍性の変化を起こしていたのだと思います。
ただし、注意が必要なのは胃腺腫があった場所にも「がん」が出てくる可能性があるので、
定期的な胃カメラ検査が必要になります。
そんなこと言えるのですか?? と思われるかもしれません。
実はこの患者様、1年6か月後の胃カメラ検査で平坦になった同じ部位から「がん」が見つかりましたが、
無事に内視鏡切除して治癒できました。
除菌によって、胃腺腫の下に隠れていた悪性度の高いがん細胞が見えてきたのだと考えています。
胃カメラ検査を定期的に受けましょう!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。