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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年09月05日
こんにちは。副院長の東です。
9月に入り雨が続きすっかり肌寒くなりました。
季節の変わり目に体調を崩しやすいので気を付けましょう。
ピロリ菌感染による胃がんリスクはどのくらい上がる??
ピロリ菌感染が胃がんに深くかかわっていることは何度もお話してきました。
幼少時期のピロリ菌感染によって胃粘膜の炎症が持続的に起こり、萎縮性胃炎になります。
その萎縮性胃炎は遺伝子が傷ついている状態であり、そこから修復のミスが起こると胃がん細胞が突然生じます。
胃がん細胞が増殖し成長することで大きくなり、やがて胃を飛び出して他の臓器に転移を起こします。
今回、ピロリ菌感染によって健常人と比べてどのくらい胃がんのリスクが上がるか、
「生まれてから85歳になるまでに胃がんに罹る確率」が判明しました。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34449868/
ピロリ菌感染者
男性 17.0%
女性 7.7%
ピロリ菌非感染者
男性 1.0%
女性 0.5%
ピロリ菌感染によって胃がんに罹る確率は確実に高くなります。
そして、ピロリ菌非感染者でも胃がんは男性1%、女性0.5%のリスクがあることも忘れないでください!!
僕が外来でいつも説明している内容と合わせて、
胃がんに罹った方の胃粘膜は、ほぼ100%萎縮性胃炎です。
ピロリ菌陰性でも胃がんはリスクが低いながらも発生します。
定期的な胃カメラ検査が必要であることがお分かり頂けたかと思います。
つらくない胃カメラ検査はぜひ当院で受けてください。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。