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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年10月03日
こんにちは、副院長の東です。
10月は旧暦で神無月ですね。
出雲大社のある島根県は、全国各地から神社の神様が集まるので神在月(かみありづき)と言われています。
ご存知でしたか??
数年前に講演で10月に島根県に行き、出雲大社を参拝した際に初めて知りました。。。
ピロリ菌と胃酸の関係について
ピロリ菌、慢性胃炎、逆流性食道炎はブログでも良く話題させていただいています。
消化管の早期がんでは、ほとんど「がん」を疑う特有の症状はありません。
必然的に、外来で受診される患者様の症状は胃酸関連のものが多くなります。
ピロリ菌と胃酸の関係について簡単に整理しましょう。
ピロリ菌の感染がある方
⇒今も感染しているか、除菌済みなのかで考えてください。
✓ 今も感染している方
幼少時期のピロリ菌感染によって、胃炎がずっと続くと胃粘膜が萎縮(痩せ細る)します。
胃が炎症を起こし続けているので徐々に正常の胃粘膜が少なくなり、次第に胃酸の分泌が低下します。
ピロリ菌に感染すると胃潰瘍、十二指腸潰瘍のリスクも高くなりますが、
ここでは時間的な経過が重要です。、
長く炎症が続いている高齢の方は、胃の粘膜が萎縮し、胃酸分泌が低下しているので「胃潰瘍」が多く、
炎症が起きて間もない若年の方は、胃はまだ元気なので萎縮はないため胃酸分泌が多く「十二指腸潰瘍」が多いのです。
✓ 除菌済みの方
ピロリ菌による胃の炎症はなくなるので、萎縮の進行は止まります。
当然萎縮の起こった胃の粘膜は修復され始めますが、すぐには元通りににはなりません!!
20歳代のような若い胃ほど正常の胃粘膜に戻るスピードは速いのです。
除菌後の胃の働きは元に戻りやすくなり、胃酸分泌が多くなるのです。
次回はピロリ菌に感染していない方と逆流性食道炎の関係を整理していきましょう!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。