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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年12月15日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は虚血性腸炎のお話です。
虚血性腸炎とは?虚血とは「臓器に血液が行き届いていない」ことをいいます。
虚血性腸炎とは大腸が虚血となり、大腸に炎症を起こす病気です。
ひどいときには、潰瘍や壊死を起こすことがありますが、発赤やびらん、浅い潰瘍など軽い状態の場合がほとんどです。
虚血性腸炎の原因は?糖尿病・膠原病(こうげんびょう)・血管炎などの基礎疾患のある方、高齢の方、便秘の方に多いとされますが、
原因不明な場合も少なくありません。
当院に来院される方は、ほとんどが急患で来られます。
患者様のエピソードを聞くと、「それは虚血性腸炎ですね!」と答えられます。
そのエピソードは、「急激な腹痛(特に左下腹部)、そしてその後便意がありトイレに行くと
普通便が出て、そのあとに軟便になり、トイレをよく見たら血液があった。」という典型的なものです。
虚血性腸炎は特異的な治療法はありません。
経過を見ればよくなります。
血便があるため、感染性腸炎、大腸がん、潰瘍性大腸炎なども鑑別が必要です。
もし、血便が出たらご相談下さい。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。