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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2021年12月22日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
「下痢気味」、「軟便」、「排便回数が多い」などを感じる方、いませんか?
下痢で受診される方で一番多いのは、過敏性腸症候群(過敏性腸炎)です。
過敏性腸症候群は、大腸に下痢になるような原因が見つからない場合に診断されます。
診断されることは少ないですが潰瘍性大腸炎やクローン病などの
炎症性腸疾患という疾患の可能性もあります。
下痢気味という方は、一度大腸カメラでの精査をお勧めします。
今回紹介する患者さんは70歳代後半の男性です。
数か月前から下痢(便がしっかり出ない、おなかが張る、少しずつしか出ないなど)の
症状で受診されました。
大腸カメラでは、直腸に腫瘍性の狭窄があり、直径10mmの大腸スコープが通過しませんでした。
生検では、「がん」が検出されました。
この患者さんはこの検査後に大学病院を受診し、腸閉塞になったため緊急手術を受けられました。
全身状態も悪いため、抗がん剤などの治療はできず
手術の数か月後に亡くなられました。
最近は大腸がんで亡くなる方が増えています。
便通異常のある方は一度ご相談ください。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。