MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年01月12日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「十二指腸腺腫」のお話です。
人間ドックや検診では「胃がん検診」で「胃カメラ」を行います。
ここでは「胃」というキーワードが強く、ほかの臓器の観察はしないと勘違いされている方が多いのですが、「胃カメラ」では観察できる範囲の「咽頭(のど)」、「食道」、「十二指腸」を観察しています。
今回は、症例数は多くないのですが時々発見される「十二指腸腺腫」のお話です。
十二指腸にできる腫瘍性の病変です。がん化するリスクもありますが、長年形も大きさも変わらないこともあります。
十二指腸の粘膜は通常ピンク色ですが、十二指腸腺腫はほとんど白っぽくなっていることがほとんどです。
そして、早期のものではほぼ平らです。
結構発見しづらいです。
十二指腸腺腫は治療するかどうかは基本決まっていません。
病変の大きさや形、生検した組織の異型度、患者さんの年齢などで治療するか決まります。
「十二指腸腺腫は治療対象か?」という問いに対して、ガイドラインでも
「十二指腸腺腫は治療対象であることを弱く推奨する」となっています。
数年前から指摘され形も大きさも変わらないため、経過観察をしている方です。
こちらの方は比較的サイズ大きいため、内視鏡治療を選択され病理でも「十二指腸腺腫」でした。
十二指腸を観察する際は鎮静剤を使わないとかなり腹部違和感が強くでます。
当院では、鎮静剤を使うことで十二指腸も楽に観察しやすくなっています。
当院で胃カメラをご検討ください。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。