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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年03月20日
こんにちは。副院長の東です。
雨が降ると気温が急激に下がり、薄手のジャケットでは肌寒くて困ります。
3月下旬にダウンジャケットを着るのは春の季節感が無いので避けたいのですが・・・。
逆流性食道炎の発症予測因子
国内の名古屋市立大学からの研究報告で、逆流性食道炎の発症予測因子が明らかになりました。
逆流性食道炎の患者群で優位に高かった検査項目は、
BMI、腹囲長、空腹時血糖、収縮期血圧、中性脂肪、尿酸値、肝機能(AST、ALT、γ-GTP)
生活習慣に関連する内容では、喫煙者、胃酸逆流症状
内視鏡所見では、食道裂孔ヘルニア
と関連していました。
今回の新しい見解は、逆流性食道炎と診断された患者さんのデータを5年前にさかのぼって調べたところにあります。
BMI、腹囲長、中性脂肪、ALT、酸逆流症状は5年前の時点から連続して健常者との差がありました。
HDL-コレステロール、AST、γ-GTP、膨満感、食道裂孔ヘルニアは3~4年前、
空腹時血糖は1年前から差が生じていたことがわかりました。
https://www.jnmjournal.org/journal/view.html?doi=10.5056/jnm20237
生活習慣に関連する項目が幾つかあり、それが改善せずに年数が経過していくと逆流性食道炎を発症することになります。
決して異常値を放置せず、一つでも多くの項目を改善していく必要性があります。
いつも説明していますが、
食事量のコントロール、理学療法
は逆流性食道炎の治療の根本であることがお分かり頂けましたでしょうか?
https://www.youtube.com/watch?v=r2uVizP0jLY
一番新しい動画でも解説していますのでぜひご覧下さい。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科学講師として、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。北里大学医学部消化器内科学非常勤講師。