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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年08月03日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「偶然見つかる早期がん」のお話です。
みなさん、「私は健康だからがんはないだろう」、「胃の調子は良いから胃がんはないだろう」、「便通は良い方だから大腸がんはないだろう」などと思っていませんか?
ネットなどでは、「〇〇がんの症状」などと書いてあるサイトがよくありますが、記載載る症状が出るころには内視鏡治療適応の早期がんではなく、進行がんになっていることがほとんどです。
食道がんでは、胸やけ、食道のつまりなどが食道がんの症状とされていますが、これは「進行食道がん」の症状です。
ここまで症状が出た場合は、このような進行がんになっています。
当院で早期食道がんと診断された方は、「検診で胃の異常を言われて、胃カメラをしたら早期食道がんが見つかった」、「ピロリ菌を除菌したため、定期検査を受けていたら早期食道がんが見つかった」など食道がんの症状などない方ばかりです。
胃がんでは、胃もたれ、胃痛、食欲不振などが胃がんの症状とされていますが、これは「進行胃がん」の症状です。
ここまで症状が出た場合は、このような進行がんになっています。
当院で早期胃がんと診断された方は、「のどのつまりがあるから胃カメラをしたら、早期胃がんが見つかった」など偶然発見された方もいます。
早期胃がんに症状はありません。
大腸がんでは、便通異常、血便などが大腸がんの症状とされていますが、これは「進行大腸がん」の症状であることが多いです。大腸がんに関しては肛門に近いところの早期胃がんでも血便が出ることがあります。しかし、そのような場合はサイズが大きく入院治療が必要なことがあります。
この方は血便が少し出たからと受診されて大腸検査をしたら、進行がんでした。
当院で早期大腸がんと診断された方は、「憩室炎になったから念のため検査した方が良いと言われたので検査をしたら早期大腸がんが見つかった」など偶然見つかる方も多いです。
症状が出てからの検査では進行がんになっている可能性があります。
何がきっかけで病気が見つかるかわかりません。
大丈夫と思っていても内視鏡検査を受けてみてください。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。