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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年08月28日
こんにちは。副院長の東です。
8月の最終週になりました。暑さのため食欲も落ちている方も多いと思います。
事前の水分摂取は欠かさず、バランスの良い食事を意識してください。
便潜血? 大腸カメラ? どちらを選んだらよい??
健診で一般的な大腸の項目といえば便潜血検査です。
便の表面をこすって、その中に血の成分があれば陽性となります。
潜血ですので、わずかな血の成分で反応します。
大腸がん検診としての役割になりますが、それは症状がなくても大腸がんが隠れている可能性があるからです。
簡単に検査ができるので健診で行われることが多いのですが、
一番の注意点は、
便潜血が陰性でも、「大腸がんがない」とは確実に言えないことです。
実際に便潜血陰性で、その後に腹部症状のため大腸カメラ検査をしたら進行大腸がんが見つかった方もいます。
医療機関を受診し大腸カメラをするきっかけとしての
便潜血陽性→大腸カメラ
は意味があると思います。
その後の経過観察として、大腸がんを予防する、早期発見する観点から考えると
大腸ポリープの有無でその後の大腸カメラ検査を行う経過観察の頻度は変わってきます。
大腸カメラ検査で大腸ポリープが見つからなければ、大腸がんのリスクが下げられるので
次回の大腸カメラ検査までは少し間隔をあけられます。
ですので、その間に健診の便潜血検査を受ける意味はないとお話ししています。
初めて大腸カメラ検査を受けるきっかけとして便潜血は意味があると思います。
その後の経過観察としては、便潜血検査ではなく、
大腸ポリープの有無によるリスクに応じた適切な間隔で大腸カメラを受けていくこと。
これが大事なポイントです!!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。