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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2022年09月21日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は「ピロリ菌がいないと胃がんにならない?」というお話です。
今までも、何度もブログに登場した「ピロリ菌」ですが、ピロリ菌は胃がんの最大の原因であり、我々も「ピロリ菌がいないと胃がんになりにくい」と患者さんに説明しています。
この「ほとんど」というのが大事になります。
研究では、胃がんの99%近くは胃がんが原因とされています。
反対に考えると1%の人は、ピロリ菌がいなくても胃がんになるということです。
特に注意が必要なのはあまりへこんだり、盛り上がったりしない平坦に近く褪色調(白っぽい感じ)になる「印鑑細胞がん」と胃と食道の間にできる「胃食道接合部がん」です。
印鑑細胞がんは、写真のように白くなるだけであまりデコボコせず、早期のうち絶対に胃透視検査では発見されません。逆に胃透視検査で発見されるような印鑑細胞がんでは内視鏡治療適応外でおなかを切る外科的手術が必要となってしまいます。
*ピロリ菌がいない胃の印鑑細胞がん(内視鏡治療で完治)
*ピロリ菌がいない胃の印鑑細胞がん(内視鏡治療適応外で外科的手術で完治)
もうひとつの「胃食道接合部がん」も同様で早期のものは胃透視検査では発見できません。
なんか赤いな?がんかな?という変化して呈しません。
あまり大きくなると食道がつまるため、食道のつまりなどの症状が出てきます。このくらいになると進行がんであり、手術や抗がん剤などが必要となります。
*ピロリ菌がいない患者さんの胃食道接合部がん(内視鏡治療で完治)
*ピロリ菌がいない患者さんの胃食道接合部がん(高齢のため治療せず経過観察)
早期発見、早期治療のためには、定期的な胃カメラが必要になります。
専門医による苦しくなく痛みに配慮した胃カメラを当院では行っています。
ならたまプラーザ南口胃腸内科クリニック 消化器内視鏡横浜青葉区院へお越しください。当院は完全予約制・土日診療も実施しております。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。