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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ

Clinic Blog

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大腸がん、大腸ポリープ以外の大腸腫瘍性病変

2022年12月21日

  • 副院長ブログ

たまプラーザ南口胃腸クリニックの久津川です。

今回は、「大腸がん、大腸ポリープ以外の大腸の腫瘍性病変」についてのお話です。

・腫瘍性病変とは、腫瘍とは、体にできた細胞のかたまりです。何らかの原因で異常な細胞が増えていき、かたまりを作ります。これを腫瘍と言います。

悪性腫瘍とは、腫瘍が無秩序に増殖しながら周囲にしみ出るように広がったり(浸潤)、体のあちこちに飛び火して新しいかたまりを作ったり(転移)するもののことをいいます。一方、そのように浸潤や転移をせず、ゆっくりとその場所で増える腫瘍を良性腫瘍といいます。

・直腸神経内分泌腫瘍(直腸カルチノイド)
→こちらをご覧ください

直腸神経内分泌腫瘍を見逃さない内視鏡検査

 

・盲腸粘液嚢腫
虫垂粘液嚢腫(のうしゅ)は, 虫垂内腔に粘液が貯留し, 「ふくろ」のように膨らんだ状態の腫瘍です。近年、内視鏡、CTなどの画像診断の進歩に伴い、以前よりは発見されることが多くなっていますが、大腸ポリープに比べるとかなり稀です。良性のものであっても破裂することにより腹膜偽粘液腫という病気になってしまうこともあり、注意が必要です。悪性の場合もあり、慎重な治療選択が必要になります。

@当院で2年ぶりに大腸内視鏡検査を受けられました。
虫垂開口部から粘液の排出がみられ、軽度の膨らみもあり、
虫垂粘液嚢腫を疑いました。大学病院でCT検査など追加の検査を行われました。小さい病変のため、当初は診断がつかず経過観察となっていました。再度、大腸内視鏡検査を受け、やはり虫垂粘液嚢腫を考え、外科的手術を受けられました。


・大腸粘膜下腫瘍
通常の大腸ポリープは大腸の内側の粘膜が変化して発生します。粘膜下腫瘍は、その名前の通り、大腸粘膜の下の層から発生した腫瘍です。カルチノイド以外は、ほとんどは良性です。まれに悪性化することもあり注意が必要です。小さな腫瘍は無症状で、よほど大きくならない限りは症状が出ません。多くみられるのは、脂肪腫と平滑筋腫です。前者は脂肪のかたまり、後者は筋肉のかたまり(子宮筋腫と同じ)です。基本的には治療は不要ですが、カルチノイドと区別がつかない場合は、生検したり、診断的治療として内視鏡治療をすることがあります。

@脂肪肝


@平滑筋種

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この記事を書いた人

久津川 誠

医師

国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。

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