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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年03月08日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は便秘のお話です。
便秘とは何なのか?
今までは、内科学会の定義で「3日以上排便がない、または毎日排便があっても残便感がある場合」とされていました。
しかし、「慢性便秘症診療ガイドライン」では「本来なら体外に排出すべき糞(ふん)便を、十分量かつ快適に排出できない状態」となっています。
週に2,3回の排便でも腹部症状がなければ、便秘症とはならず「問題なし」ということになります。
慢性便秘症と診断した後にまず行わなければならないのは、二次性便秘症の除外です。
その筆頭は大腸がんですので、その可能性がある方は大腸内視鏡検査が必須となります。
食事や運動、水分摂取などの生活習慣の改善を行っても便秘症が良くならない場合は、薬物治療を行います。
薬物治療の基本は緩下剤(酸化マグネシウム、ルビプロストン、リナクロチド、エロビキシバットなど)を、刺激性下剤は緩下剤に上乗せして短期もしくは屯用に限って使用することが基本とされています。
よっていきなり、漢方薬やセンナ、センナリド(市販薬ではコーラックなど)を使用は控えましょう。
刺激性下剤の長期連用では,依存性や耐性が出現し,蠕動運動が低下して難治性便秘
となる危険性も指摘されています。
安易な下剤の長期使用は控え、専門医に相談しましょう。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。