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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年04月19日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「ピロリ菌が陰性なら胃がんの心配はないのか?」というお話です。
ピロリ菌がいない という言葉をどうとらえるかが大事になります。
3パターンあります。
➀もともとピロリ菌に感染していない(胃カメラでも萎縮性胃炎なし、血液検査などでも陰性)
②ピロリ菌に感染して、除菌治療をしたことがある(除菌後、胃カメラでは萎縮性胃炎あり)
③ピロリ菌に感染していたが、自然に除菌されてしまった。(採血結果などでは陰性と言われたが……)
→③に相当する人は、ピロリ菌感染で胃の中の萎縮がかなり高度になる(胃が荒れすぎた)ことで、ピロリ菌がもう胃内にに住めなくなった状態です。一番胃がんのリスクが高く、注意が必要です。胃カメラをすれば、萎縮性胃炎が高度にあり③の状態であることがわかります。
今回は➀に相当する人のお話です。
胃がんの95-99%は現在ピロリ菌に感染している人、除菌後の人、③の状態のひとに発症します。
基本的にピロリ菌に感染したことがない人の胃がんは少なく、内視鏡医も「胃がんのリスクはかなり低いですよ」と説明します。
ただし、1-2年毎の胃カメラ検査をお勧めしています。
やはり、胃がん発症は少ないのですが、当院でも年に数例はピロリ菌陰性の胃がんが発見されるからです。
このように、小さなピロリ菌陰性の胃がんを発見できれば、内視鏡治療が可能で体にも傷がつかず、術後の食生活にも影響しません。
一度、当院で胃カメラを受けてみませんか?
*ピロリ菌陰性胃がん➀
*ピロリ菌陰性胃がん②
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。