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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年05月18日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「胃がんにならないように今からできることは?」というお話です。
胃がんは、食道がんと同様かなり早期のうちに発見しないと内視鏡治療ができません。
内視鏡治療であれば1週間程度の入院治療で完治となりますが、内視鏡治療適応外の病変となれば、手術、抗がん剤などが必要となり何か月にもわたって治療が必要になり、進行してしまうと胃がんが原因で亡くなってしまうこともあります。
胃がんの95-99%がピロリ菌が原因とされています。その他に塩分の過剰摂取、喫煙が原因とされています。
ピロリ菌を除菌した場合と除菌しない場合の、その後の胃がん発生率を比べた報告があります。 ピロリ菌を除菌することで胃がんの発生率は3分の1にすることが示されています。もちろん、除菌後も胃がんが発見される可能性があり注意が必要です。
→➀まずは、ピロリ菌の検査をする。健康診断で検査を受ける機会があれば受けてみてください。保険診療でピロリ菌の検査をするには、胃カメラを受ける必要があります。
ピロリ菌は3-5歳くらいに感染するため、成人になってピロリ菌がいないと診断されていれば一生ピロリ菌はいないと考えても大丈夫です。
ピロリ菌だけで胃がんになるわけではありません。 胃がんを発生させる物質として塩分過多の食事も原因となりますが、塩分の多い食事を毎日していない限りそこまで心配はないとされています。
日本人においては、喫煙によって胃がんのリスクが高くなることが示されています。さらに、検討が行われ、喫煙者では非喫煙者に比べ胃がんリスクが1.6倍高くなるという結果がでています。
→②塩分の多い食事はなるべく控えましょう。そして食道がんのときと同様に禁煙しましょう。
この2つを行うことによって胃がんの発生率はかなり下げられます。
しかし、防ぎきれないので、早期発見するに越したことはありません。
胃がんは早期の場合、自覚症状がないため、早期発見・早期治療を行うためには、胃カメラ検査が大切です。胃カメラ検査が、胃がんの早期発見の重要なポイントです。
健康診断で受けるバリウム検査では、内視鏡治療ができる早期胃がんはなかなか発見できません。
他の症状があって、偶然胃カメラをして発見される場合もあります。
また胃カメラ検査の中でも、NBI機能を搭載した高画質の胃カメラ検査を受けるのが望ましいです。
このような早期胃がんは高画質の胃カメラでより発見しやすくなります。
当院でも胃がんの検査として胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)が可能です。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。