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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年05月28日
こんにちは。副院長の東です。
しばらく天気が良く暑いぐらいの気候でしたが、しばらく雨が続くようです。
寒暖差には気を付けましょう。
CTとMRIの違い
春の健診を受診した方も多いと思います。
要精査の項目が出た人は、必ず医療機関を受診しましょう。
消化器関連で要精査が出る項目で多いものは、
1. 便潜血陽性
2. 胃X線検査での異常所見(胃ポリープ疑い、萎縮性胃炎疑い)
3. 血液検査での肝機能障害
4. 腹部超音波検査での異常所見(胆のうポリープ疑い、胆石症疑い)
が挙げられます。
1は大腸内視鏡検査、2は胃内視鏡検査、3は腹部超音波検査が必要になります。
4に関して説明していきます。
超音波検査での異常所見の場合、時期をずらしての再検査、CT、MRI検査が必要になります。
CTとMRIはどう違うのでしょうか?
基本的にCTはX線(放射線)、MRIは磁気を用いた断面撮影になります。
得られる画像もCTは細かい、MRIは少し粗い画像が一般的です。
そしてCTもMRIも単純に加えて造影検査を行いますが、使われる造影剤も少し違います。
造影剤は血流量を反映しますので、血流が多い「がん」の診断に必要なことが多いです。
ただし、膵がんは血流が少ないがんなので、注意が必要です。
CTは撮影部位を大きく部位で分けてオーダーします。
頚部、胸部、腹部、骨盤部などです。組み合わせて撮影もしますが、その分多くX線の被ばく量も多くなります。
MRIは撮影部位を臓器でオーダーします。
肝臓、胆のう、すい臓などです。
MRCPと言って、胆汁や膵液の流れ道である胆管、胆のう、膵管を調べる事もできます。
一言でいうと、
大きな範囲をざっと調べてみる→CT
一つの臓器を調べる場合、CTでの異常や造影剤を使えない場合の精査→MRI
でしょうか。
要精査となった場合にどんな検査が必要になるかを説明しました。
健診で消化器関連で要精査があればぜひご相談ください。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。