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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年06月15日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「30歳代 便潜血陽性になったらどうする?」というお話です。
便潜血検査は、大腸がん検診の検査です。つまり、大腸がんを発見するための検査です。
陽性になるということは、「大腸がんの可能性がある」ということです。
若い方に多いのですが、「痔だと思うから」「生理中だったから」「若いからがんではないだろう」などと便潜血検査が陽性になっても放置して、精密検査である大腸カメラを受けに来ない方が多くいます。
実際、30歳代の大腸がんは少なく、放置していても大事になることは少ないのです。しかし、まれですが大腸がんの方がいます。
後々、後悔しないように大腸カメラを絶対に受けましょう。
➀30歳代前半の女性;全く症状はなく、便潜血検査が陽性となり受診
会社の健康診断で便潜血検査で陽性となり、当院を受診されました。
当院で人生で初めて大腸カメラを受けられました。
このような隆起性の病変を認めました。内視鏡治療はできない病変と診断しました。総合病院に紹介しました。
外科的手術を受け、リンパ節転移もあり術後に抗がん剤治療も受けられました。
患者さんのお父さんも大腸がんでした。遺伝性の大腸がんだったのかも知れません。
また、会社の健康診断で便潜血検査が項目になければ、この大腸がんに気づかず、何年か後に大腸がんで亡くなっていたかも知れません。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。