MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年06月18日
こんにちは。副院長の東です。
週末の天気、気温はまさに夏でしたね。
今年の夏は本格的に暑くなりそうなので、熱中症には気を付けなくてはいけませんね。
胃がんの未来
ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法が保険適応になり8年が経過しています。
未除菌の方が確実に減ってきていると感じますが、
それでも初めての健診での血中ピロリ抗体陽性指摘や
初めての胃内視鏡検査で萎縮性胃炎を認めることがまだあります。
ピロリ菌陽性による胃がんは分化型胃がんがほとんどです。
稀にある印環細胞がんにピロリ菌感染が加わると、未分化・低分化型のスキルス胃がんが発生します。
ピロリ菌を除菌をした方の年齢層が高齢になってくる10年後以降で、胃がんは減少すると考えられています。
若年層でのピロリ菌感染率がかなり低いことを考えると、
胃がんは稀ながんになることが予想されています。
将来的にはピロリ菌陰性の胃がん(未分化型)、除菌後胃がん(分化型)が主となり、
逆流性食道炎に関連するバレット食道がんが確実に増えてきます。
より微小ながんの変化を捉えていく必要があり、
どこで胃内視鏡検査を受けるかが重要になることは明白です。
継続的に胃内視鏡検査を受ける意義はそこにあるのです。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。