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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年07月09日
こんにちは。副院長の東です。
すっかり気温が高くなり、湿度が高い日本の夏になってきました。
ベイスターズのトレバー・バウアー選手の気迫あふれる投球に魅了されています。
目的意識を高くもって行動しましょう。
腸内ウイルス叢(そう)
最近の研究で腸内細菌叢(そう)が全身の免疫機能に関与していることが明らかになっています。
免疫力を高めて感染症リスクに影響を及ぼしているだけではなく、
加齢に伴いリスクが上昇するさまざまな疾患の病態、例えば生活習慣病にも関連のあることが明らかになってきています。
今回、アメリカの研究から百歳以上生存する百寿者において、
腸内細菌叢(マイクロバイオーム)とウイルス叢(バイローム)のメタゲノム解析(DNAの網羅的な解析)が行われました。
若年成人(18歳超)、高齢者(60歳超)、および100歳以上の百寿者に分けて比較して、
その結果、百寿者の腸内には、感染症から身を守るのに役立つ多種多様な細菌やウイルスが存在することが明らかになりました。
結果として、
百寿者の腸内ウイルス叢は、微生物叢に存在する硫酸塩を分解する高い能力を持っていること。
腸内細菌叢が感染症の予防に役立つ可能性のある特異な胆汁酸を生成していること。
が挙げられました。
https://www.nature.com/articles/s41564-023-01370-6
腸内細菌叢はすでに知っている話ですが、腸内ウイルス叢は知りませんでした。
硫酸塩が体に悪い影響を及ぼすのこと。
実はバリウム(BaSO4)は硫酸塩であることを知りました。
亜硫酸塩は保存料として用いられる添加物です。
似ている点、似ていない点があり同じものではないようです。
新しいことがわかったらアップデートしたいと思います。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。