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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年10月01日
こんにちは。副院長の東です。
10月なのに真夏日のような暑い週末でした。
朝晩の気温は確実に下がっていますので、寒暖差には気を付けましょう。
便の色は健康のサイン
毎日行うルーティンとして、ほとんどの方が食事を3食もしくは2食を食べると思います。
排便は生活習慣によるところも多く、毎日ではない方も多いですよね。
食事をする目的は、カロリーおよび栄養素を摂取する事です。
目的を達成された食べ物は、排泄物として処理しなくてはいけません。
そうです、水分は尿へ、残りはすべて便になります。
便には必ず消化液である胆汁の成分が混ざります。
胆汁は脂分を消化するのに必要で、肝臓で作られ胆のうで濃縮されて貯蔵されます。
食事の刺激で胆のうが収縮し、胆のうから胆汁が分泌されます。
総胆管を通り十二指腸内で食べ物と初めて混ざり消化が起こります。
胆汁は黄色味が強く、食物残渣と合わさると茶色くなってきます。
つまり、正常の便の色は茶色、これは胆汁由来なのです。
便の色が変化すると、それは何らかの異常が起きているサインを意味します。
おまかに、黄、赤、黒、白、緑に分けて考えましょう。
黄・・・脂肪が多いことが多く、ほぼ正常です。
赤・・・新鮮な血の色です。肛門や肛門から近い大腸からの比較的新しい出血を示唆します。
黒・・・酸化した血の色です。時間が経過した血、上部消化管や停滞していた大腸からの出血が疑われます。
白・・・胆汁が混ざっていない便です。肝臓、胆のうの閉塞性疾患によるトラブルですが、ロタウイルス感染症でも白くなります。
緑・・・胆汁が腸肝循環による再吸収障害で、酸化した胆汁が緑になります。食べ過ぎによる消化不良が多いです。
大体はこの4種類に分類されるので、どこに近いかの第一印象で良いでしょう。
便は体の状態を見れるバロメーターなのです。
ぱっと見でも良いので、いつもと同じなのか違うのかだけでも把握しておきましょう。
体のトラブルを早期発見できる可能性があります!!
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。