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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年12月18日
こんにちは。副院長の東です。
12月も下旬に差し掛かっています。
暖かい日々が続いていましたが、今週は冷え込む予想ですね。
防寒対策しっかりとしましょう。
経鼻内視鏡のメリット、デメリット
消化管の精密検査には内視鏡は欠かせません。
昔は棒のような硬性内視鏡から開発され、軟らかい軟性内視鏡になりました。
画像を構成するのもファイバーから始まり、現在はビデオ内視鏡へと進化しています。
太いものから細いものに変われば、当然苦痛は軽減します。
口腔内のオエッとする咽頭反射を避ける目的で、鼻から挿入する内視鏡が開発されます。
それが経鼻内視鏡で、上部消化管の観察目的の内視鏡の中では最も細い内視鏡になります。
メリットは細いので、やはり苦痛の軽減に寄与します。
細ければ苦痛は軽減されますが、失われるものがあります。
それがデメリットです。
内視鏡は先端にレンズが装着されています。
細い分小さいレンズを使用しなければいけません。
そして、内視鏡システム本体から光の供給を受けますが、
その光の量も少ないため、必然的に暗い画像になってしまいます。
つまり、通常の内視鏡と比べて画質は劣化し暗い画像となります。
そこに病気があるのに見えない、見つけられないことが生じます。
また吸引孔が小さいため、粘膜をより観察するために胃液や唾液などを吸うのに時間が掛かります。
最新の経鼻内視鏡では、ライトを2つにしたりしてだいぶ改善されていますが。
当院では、すべて最新の経口内視鏡を使用しています。
内視鏡システム本体はLEDライトでより明るく、光の再現性も向上します。
映し出すモニターも32インチと最大で、フルハイビジョンの4K画質で、病変の見落としを防ぎます。
そして苦痛を軽減するために、鎮静剤を使用して内視鏡検査を行います。
そのため、当院では経鼻内視鏡は行っておりません。
検査の目的は、病気を早期発見するため。
一番良い条件で検査をし、一番楽に検査を受けていただきたいと考えています。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。