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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年01月28日
こんにちは。副院長の東です。
冬場はやはり空気が乾燥しますね。
加湿器の水がすぐに空になって補充しなければいけません。
乾くと、気管支への刺激になり咳がでるので困ります。
尿管結石で腹痛?
お腹が痛くなることを腹痛と言います。
同様に背中が痛くなると背部痛です。
腹腔と呼ばれる体の中にある空間があります。
その空間に主に消化器系、泌尿器系、女性であれば婦人科系の臓器が存在します。
尿管結石症は結石が原因の泌尿器系の疾患です。
腎臓で尿が作られ、尿管を通り膀胱で尿が貯められて、尿道を介して体外に排出されます。
主にカルシウムが原因で腎臓に結石が生じて、それが狭い管を通ると疼痛が発生します。
細い管にむりやり大きな石を入れれば、管は伸び圧力が掛かるのは想像できると思います。
結石系の痛みは ”激痛” です。
腎臓は背中に近い臓器であり、続く尿管も後腹膜という背中に近いところを通ります。
通常、痛みを感じる場合その臓器がある場所に出現することがほとんどです。
腎臓の診察も、背中からアプローチして触診、打診をして痛みがないかを確認します。
この尿管結石、じつは腹痛として症状が出ることがあるのです。
ただし、下腹部痛で、結石の場所により左右の違いは出ます。
尿管から膀胱に移る際にすこしお腹側に通り道が移動するためだと思います。
腹痛で診察したら、実は尿管結石であったことはよくあります。
痛みが出るタイミングがどうだったか、痛みの性状が激痛なのかが大事なポイントです。
尿管結石は、結石が偶然排尿の際に排石されれば痛みは劇的に改善します。
症状だけで確実に診断することは難しいので、腹部超音波検査、尿検査が必要です。
今日のポイントは、尿管結石で下腹部痛は起こる。でした。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。