市販の風邪薬で胃腸障害？？

たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「風邪薬で胃腸障害？？」というお話です。

若年者のOTC医薬品の濫用が問題になっているという記事が最近多くなっています。
特に鎮咳薬や総合感冒薬が問題です。
コロナでこのような患者が増えているようです。
濫用すれば、様々な副作用が出るのは当たり前ですよね。

しかし、風邪薬が問題となるのは、濫用した時だけではありません。
かぜ薬や解熱鎮痛薬を内服してしばらくしたら、
胃腸の調子が悪くなってしまうことがあります。
これは、内服した薬の成分である、アスピリンやイブプロフェンなど
非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs；エヌセイズ）と呼ばれるもののせいです。
これらの成分は、摂取量や個々の体質によって胃腸障害を引き起こします。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃炎などが代表的です。
＠NSAIDsによって引き起こされた胃炎

＠NSAIDsによって引き起こされた胃潰瘍

お近くの薬局またはドラッグストアでお薬を購入される際は、
これらの成分が含まれていないか担当薬剤師に確認してください。

知らず知らずのうちにこのような成分を摂取している可能性があります。

以前、風邪薬や解熱鎮痛薬で胃腸障害があった方は注意しましょう。

ドラッグストアで簡単に買える薬ですが、副作用もいろいろあります。持病がある方は特に注意しましょう。
必要性を感じた場合は、ドラッグストアでもしっかりと薬の説明を受けましょう。