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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年05月12日
こんにちは。副院長の東です。
日中は暖かい春らしい気候でした。
梅雨のシーズンに入るまで晴れが続いてほしいですね。
認知症のリスク
高齢社会になり、健康のままで元気に年を重ねていくことが大切です。
生活習慣病、がんに対する対策はしっかりとしていますか?
食事、運動、ストレスのコントロールが重要になってきます。
そして、問題になるのは認知症ではないでしょうか?
認知症は大きく分けてアルツハイマー性、血管性、レビー小体性に分類され、この3つで90%以上を占めます。
それぞれ68%、20%、4%ですので、アルツハイマー性が大多数になります。
英国からの研究で、認知症に関する修正可能な因子が指摘されました。
以前の研究で、アルツハイマー病やパーキンソン病、および加齢変化などに対して特に脆弱な神経ネットワークを特定していて、
今回は脆弱な神経ネットワークの変性に関与している因子の特定を試みています。
3万9,676人(平均年齢64±7歳)のデータを利用して、認知症リスクに影響を及ぼし得る161の因子と、
脆弱な神経ネットワークの変性との関連を検討しています。
そのなかで、
糖尿病、居住環境の二酸化窒素濃度(NO2)、アルコール摂取頻度
という三つの因子が特定されました。
特定の脳領域は糖尿病と交通関連の大気汚染、および飲酒に対して脆弱であることが示された。
さらに、その領域の変性は心血管死、統合失調症、アルツハイマー病、パーキンソン病のリスクにも関連があると結論しています。
大事なのは、この因子は修正可能である点です。
糖尿病のコントロール、空気汚染が少ない環境、過度のアルコール摂取を控える事
これらは、将来に向けて日常生活の中で改善していくことができます。
いつまでも健康で元気に暮らすために、心がけていきましょう。
この記事を書いた人
東 瑞智
医師
北里大学医学部を卒業。北里大学病院消化器内科で、消化器がんの内視鏡診断・治療、抗がん剤治療だけでなく、難治性逆流性食道炎、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群などの消化器良性疾患の治療に従事。2020年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。