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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年06月20日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、大腸の病変を見逃さないための観察時間のお話です。
内視鏡医が一番気を付けていることは「病変を見逃さない」ということです。
では、一体どのくらいの時間をかけて観察をすれば良いのでしょうか?
患者さんは知らないと思いますが、我々は大腸に内視鏡を挿入してから
盲腸という一番奥に入れるまで細かく観察をしません。
かなり大きな病変があれば気づきますが、小さな病変は気づかないことが多いです。
詳細な観察は、一番奥に到着してからスタートします。
二酸化炭素で大腸を膨らませて、ひだのうらなど隅々まで観察していきます。
見逃しのないようにじっくり丁寧に観察します。
この観察時間ですが、観察だけで6分以上することで大腸ポリープの発見率は高くなるといわれています。
我々の観察時間はおおよそ6-10分程度です。
これ以上時間をかけてもあまり発見率はあがらず、患者さんの苦痛は増してしまう恐れがあります。
当院では最新鋭の内視鏡機器を用いること、さらに鎮静剤を使用することにより痛みに配慮することという工夫をしています
時間をかけて丁寧に観察することができるように工夫しています。
*丁寧な観察で発見できる大腸ポリープ
雑な検査や苦しい検査は、定期検査につながらず、ポリープやがんの発見が遅れてしますかも知れません。
*発見が遅れるとこのような進行がんになってしまうかも。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。