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たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2024年07月10日
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックの久津川です。
今回は、「大腸がんになる前に予防できた人、大腸がんになっても早期で発見できた人」というお話をします。
何回もお伝えしていますが、大腸がんは予防できる病気であり、早期であれば内視鏡治療で治ります。
そのための第一歩が便潜血検査ですが、さらに良い検査は大腸内視鏡検査です。
大腸内視鏡検査ではリアルタイムに大腸内を確認出来て、
ほとんどの大腸ポリープはその場で切除できますし、
日帰りで切除できないものでも大学病院や総合病院で数日の入院でおなかに傷をつけずに
内視鏡治療で治療することが可能となります。
進行がんでも、おなかを一部切らないといけませんが大腸切除や抗がん剤治療などで命を落とさないで治ることがあります。
我々、内視鏡医は大腸がんが心配なら、大腸内視鏡検査を受けます。
まずは一度受けてみるのはどうでしょうか?
大腸ポリープは、大腸がんになる前の前がん状態ですが、
すべてのポリープががんになるわけではありません。
ただし、欧米でも最近の日本でも腺腫というタイプのポリープはすべて切除するべきというのが
現在のトレンドです。
切除してしまうため、そのポリープが今後がんに本当になったのかならなかったのかは誰にもわかりません。
今回は、大腸ポリープを運よく発見できて、大腸がんになることを運よく防げた症例を紹介、
そして大腸がんを早期に発見できて命拾いした症例を紹介します。
症例①;
上行結腸に通常では発見しにくい平坦型のポリープを認めました。
このポリープは入院治療が必要なため、大学病院で内視鏡治療をして高異型度腺腫でした。
高異型度というのは、がんに近いもので高リスクの大腸ポリープとなります。
もう数年放置してしまうと大腸癌になる可能性が非常に高くなります。
症例➁;
S状結腸に先ほどのものより小さいポリープを認め、日帰り内視鏡治療を行いました。
結果は粘膜内がんで完治となりました。
この記事を書いた人
久津川 誠
医師
国立熊本大学医学部を卒業。 世界消化器内視鏡学会より国際的優良施設として認定されている昭和大学横浜市北部病院で、内視鏡検査に関する高精度な診断・治療、さらには痛みの少ない大腸内視鏡の挿入法などを研究。 2015年より、たまプラーザ南口胃腸内科クリニック勤務。