MENU
閉じる
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックブログ
Clinic Blog
2023年06月30日
こんにちは、スタッフのTです。
腹部エコー検査開始から半年が経とうとしています。
お陰様でたくさんの患者様に興味を持っていただき、実施件数も着々と増えています。
さて、被ばくも痛みもないため老若男女問わず気軽に受けていただけるエコー検査ですが、残念ながら弱点もあります。
そのひとつが「肺、胃、腸のそばはよく見えない」こと。
エコー(超音波)が気体の中を通りにくいという性質を持つためなのですが、実際写真を見ていただいた方がわかりやすいかと思います。
以下の3枚はいずれも同じ角度から、同じ様に「肝臓」を撮った写真です。
①:一般的な写真。綺麗に写っています。
②:とても視界が悪い。どこの臓器を観察しているかは一応推測できる。
③:どこを観察しているかもわからない(写っているのは消化管ガスのみ)
今回の写真のガスの原因は場所的に胃と腸です。
便秘がちだったり、体格や食事の影響だったりと理由は様々ですが、③のように画面全体がガスで覆われているとそこに病気があったとしても見えません。
つまりそこに「がん」があったとしてもわからない、というのがエコー検査における課題というわけです。
もちろんこの角度から観察するものがすべてではありません。機械をあてる場所を変えたり、深呼吸をしていただいたり、体の向きを変えたりすることでガスを移動させるように工夫して検査を行います。
それでも、「最初から観察しやすい環境」と「そうではない環境」だとどうしても差が出てしまう、というのは事実です。
エコーのしくみや食事の影響などについては<HP>にも記載していますのでお時間のある時に是非ご覧ください。
当院では検査前6時間の絶食をお願いしております。
厳しい条件だと思われる方も多いかと思いますが、食事により③のような状態での検査となる方も少なくありません。
どうぞご協力をお願い致します。