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一般診療
General Practice
目次
喫煙や飲酒がリスクとなる「咽頭がん」「喉頭がん」。進行してしまうと食べたり、声を出したり、呼吸をしたり、大切な働きをする臓器を失う可能性があります。
予防法や早期発見に重要なことを説明します。
咽頭とは鼻の奥から食道に至るまでの食物や空気の通り道です。
咽頭は上・中・下の3つの部位に分けられ、各部位にがんができるとそれぞれ上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんと診断されます。扁桃腺や舌根は中咽頭に含まれます。
喉頭がんとは、「のどぼとけ」のところにある器官で、気管と咽頭(いんとう)をつないでいます。声門がん、声門上部がん、声門下部がんの3つに分けられています。
早期咽頭がんの内視鏡写真です。胃カメラで早期発見が可能でした。
咽頭がん、喉頭がんの共通の発症要因は過度の飲酒、喫煙です。さらに上咽頭がんについてはエプスタイン・バールウイルス(EBウイルス)の感染、中咽頭がんについてはパピローマウイルスの感染が原因となることもあります。また、飲酒についてはフラッシャー(飲酒により顔が赤くなる人)と呼ばれる人が継続的に飲酒することで発がんする可能性が高いです。
①咽頭がん;早期にはほとんど症状が出ず、感じたとしてもわずかなのどの違和感、痛み程度です。がんが大きくなれば食事が通らなかったり、空気が通らず息苦しくなるという症状が出現します。また頸部リンパ節への転移を首のしこりとして感じ受診される方も多いです。
などの症状がでることもあります。
②喉頭がん;
がんと診断するための検査、がんの広がり、転移を見る検査があります。
1)視診、触診
視診;進行している場合は口腔内のがんが見えることがあります。
触診;首の周囲のリンパ節への転移がないかを触れて調べます。また、中咽頭がんは、指が届く場所にがんができるため、視診でがんがあると疑われる部分を指で触れて、がんの大きさや硬さ、広がりなどを調べます。
鼻腔からファイバースコープや内視鏡を入れてのどの奥まで検査します。胃カメラとは違いのどの奥までしか観察できません。耳鼻咽喉科で良く用いられます。
3)内視鏡検査(胃カメラ)
内視鏡を鼻や口から入れて、咽頭から十二指腸まで確認します。また、咽頭がん、喉頭がんでは、食道がんを合併していることがあるため、重複がんがないかを調べることは重要です。がんの一部を採取する組織検査を行うことができます。
早期食道がんの内視鏡写真です。矢印の先に発赤が食道がんです。
NBIというモードで観察すると食道がんが茶色く強調され認識しやすくなります。
早期発見できたため、内視鏡治療で完治しました。
4)CT検査
がんの深さや広がり、リンパ節への転移の有無を調べるときに行います。
6)MRI検査
CT検査と同様、がんの深さや広がり、リンパ節への転移の有無を調べます。
7)超音波検査
主に頸部(くび)リンパ節への転移の有無を調べるときに使います。
8)PET検査
PET検査で検出されないがんもありますが、全身のがん細胞を検出します。CT検査やMRI検査と同様、がんの広がり、リンパ節や他の臓器への転移の有無を調べます。治療後の再発の診断にも有用です。
治療方法は、がんの進行の程度(ステージ)や体の状態(年齢や手術などにどのくらい耐えられるかなど)などから検討します。
早期咽頭がんであれば、経口的切除(口から手術器具を入れて手術)や内視鏡的切除のみで完治する場合、放射線治療のみで完治する場合があります。
しかし、少し進行したり、喉頭がんの場合は手術と抗がん剤、放射線治療を組み合わせての治療となります。
喫煙しないこと、飲酒量を控えることが口腔・咽頭がん予防に何よりも重要です。
自分で判断するのは大変危険です!!
咽頭がん、喉頭がんが隠れているかもしれません。
まずは耳鼻咽喉科か胃カメラができる消化器内科を受診しましょう。
医師が診察し、適切な検査、治療を行います。
当院の内視鏡治療の特徴は、「安全に苦しさと痛みに配慮した内視鏡検査を提供する」「見逃しのない高精度な観察を行う」ということです。
これまで培ってきた内視鏡検査の経験を十分に活かして高精度で安全な内視鏡検査、治療を行うように努めています。内視鏡を専門とする医師が、各臓器のポイント毎にどのような内視鏡操作を行えば苦しさと痛みに配慮した検査になるのかを熟知していますので、安心してお任せください。
そしてみなさま各人に合わせた、最適な量の鎮静剤を考えて検査をしています。こちらも多くの経験により検査が苦しさと、検査後もしっかりとした目覚め・気分不良がないように配慮するように努めています。
まずはお気軽にご相談ください。