MENU
閉じる
一般診療
General Practice
目次
最近、日本人で増えている「大腸がん」。実は予防できる病気であることをご存知ですか?
また、大腸がんの多くは良性の大腸ポリープから発生するため、大腸ポリープのうちに早期発見、早期治療することで予防できます(当院ではポリープ切除術も可能です)。
大腸ポリープについて解説します。
大腸の表面にある粘膜層の一部がイボのように隆起してできたものを「大腸ポリープ」といいます。
大腸ポリープは腫瘍性のポリープとそれ以外(非腫瘍性)のものに分けられます。このうち、大腸がんになる可能性があるものは腫瘍性ポリープである「腺腫」です。最近では一部の非腫瘍性の過形成性ポリープもがん化の危険性があるとわかってきました。
代表的な3つを紹介します。
もっとも多いポリープでがん化の危険性が高いものです。
大腸腺腫の内視鏡画像です。認識しやすいようにインジゴカルミンを散布しました。
たまプラーザ南口胃腸内科クリニックで日帰り内視鏡治療を行いました。
過形成性ポリープのうちのSSA/P(Sessile Serrated adenoma/polyp)という種類の内視鏡写真です。黄色い粘液が付着しているところがポリープですが、平坦で認識しにくいのが特徴です。
インジゴカルミンを散布した内視鏡写真です。先ほどの写真と比べて、ポリープも認識しやすく、境界も明瞭になりました。たまプラーザ南口胃腸内科クリニックで日帰り内視鏡治療を行いました。
過誤腫性ポリープのひとつです。幼児期にも見られますが、成人でも見つかります。
出血しやすく、貧血や血便、便潜血陽性の原因となることがあります。
若年性ポリープの内視鏡画像です。強い発赤が特徴的です。たまプラーザ南口胃腸内科クリニックで日帰り内視鏡治療を行いました。
大腸ポリープが大きくなり、一部ががん化するため大腸がんの原因と同様です。
家族性腺腫性ポリポーシスという、大腸に無数(100個以上)のポリープが発生する遺伝性の病気です。ポリープの一部ががん化してしまいます。
大腸がん、もしくは胃がん、子宮体がん、卵巣がんなどを患った人が複数いる家系の人は大腸がんになりやすいといわれています。つまり、大腸ポリープもできやすくなります。
小さな大腸ポリープでは、まったく症状がない場合がほとんどです。非常に大きくなるまで検診の便潜血検査で発見することは大変難しいです。定期的に大腸内視鏡検査を受けることで早期発見、早期治療が可能なため、大腸がんで命を落とす可能性をほぼゼロに近づけます。
通常は無症状ですが、大きくなるにつれて下記のような症状が少しずつ出てきます。あまり症状がでないため、大きくなってから発見されることも少なくありません。
便の一部を採取して、その中に血液が含まれているかを調べる検査です。
陽性になった場合は、精密検査(大腸内視鏡検査など)が必要です。
便潜血検査のメリットは病院を受診せず、便を取るだけという簡単な手技という点、便を取るだけなので、体への負担がないという点、大腸内視鏡検査と比べて圧倒的に検査費用が安いという点です。
デメリットは、陽性反応があっても、大腸内に何も病変がないことがあるという点です(偽陽性)。陽性反応がない、つまり陰性と診断されても、大腸ポリープや大腸がんがないと言い切れない点です(偽陰性)。
内視鏡を肛門から挿入して、全大腸を観察します。病変があった場合は、生検や内視鏡治療がその場で行えます。メリットは直接観察できるため、診断が迅速に行えること、またその場で治療ができることです。デメリットは便潜血検査に比べて、費用が掛かること、病院受診をしなければいけないこと、わずかですが合併症があることです。
当院での大腸ポリープおよび早期大腸がんに対する内視鏡切除術の実際
肛門から大腸内へ空気を注入したうえでCT撮影を行い、画像処理を行って実際の内視鏡でのぞいているように画像を再構成する方法です。
内視鏡の挿入は不要ですが、空気を入れるため、腹部膨満の不快感は生じます。またあくまでも間接的に見ているために小病変の見逃しのリスクはあります。また病変が発見された場合は大腸内視鏡検査(大腸カメラ)が必要になります。
小型のカメラ付きカプセルを飲み込むことで大腸を観察できます。
痛みがないこと、放射線被ばくがないなどのメリットはありますが、生検、ポリープ切除などの処置はできません。また、下剤を飲まなければいけません。解析にも時間がかかります。適応は過去に大腸内視鏡検査を受けられなかった方のみとなります。
大きさやポリープのかたちによって、治療法が異なります。
当院では、日帰りで治療が可能です。
ポリペクミー、EMR(内視鏡的粘膜切除術)は施行可能です。
ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)は基本的に入院が必要となり、専門施設での治療となります。
以前は大きいポリープで外科的手術をすることもありましたが、ESDが登場してからは良性のポリープで外科的手術をすることはほぼなくなりました。
ポリープの茎にスネアという金属性の輪をかけて、高周波電流を流して切り取ります。主に隆起型のポリープに用いられます。最近では高周波電流を流さずに切除する方法もあります。
粘膜の下に薬液(生理食塩水など)を注入し、病変を持ち上げ、スネアをかけて切り取ります。平坦な形のポリープやがんを疑うような病変に用いられます。
粘膜の下に薬液を注入し、専用の電気メスで病変の周囲の粘膜を切開し、病変を少しずつ剥離して切除します。ポリペクトミーやEMRで切除できない大きな病変や、薬液で病変が持ち上がらないときなどに用いられます。
大腸ポリープの原因の予防が予防法になります。遺伝性の場合、予防法はありません。
がんになる前のポリープ切除が重要になってきます。
予防というより早期発見が目的です。便潜血検査と大腸内視鏡の検診がありますがお勧めは大腸内視鏡検査(大腸カメラ)です。
当院では「苦しさと痛みに配慮した大腸内視鏡検査」
を提供することを第一に考えています。そのためにまず、これまで培ってきた内視鏡技術の経験を十分に活かした検査を行っています。
臓器のポイント毎にどのような内視鏡操作を行えば苦しさと痛みに配慮した検査になるのかを熟知していますので、安心してお任せください。そしてみなさま各人に合わせた、最適な量の鎮静剤を考えて検査をしています。多くの経験により検査中の苦しさを軽減し、検査後もしっかりとした目覚め・気分不良がないように配慮しています。
当院では、大腸内視鏡検査で発見された大腸ポリープや早期大腸がんを、患者さんの肉体的・精神的・金銭的負担を軽減するために検査中にそのまま日帰り手術を行い治療しております。(一部日帰り治療適応外の病変もあります)
当院の医師は、全員が豊富な内視鏡治療の経験がある消化器内視鏡学会の消化器内視鏡専門医です。豊富な知識と正確な技術で診断、治療を行っています。
また、検査と治療にかかる時間は15分から長くても30分程度と短時間で可能です。ポリープを切除する時にはまったく痛みを感じません。
多くのクリニックでは、技術不足や治療後の合併症に対しての対応が困難なことからまず一度大腸内視鏡検査を行い、大腸ポリープや早期大腸がんが見つかった場合は、入院施設のある大きな医療機関に紹介して入院切除してもらうということがあります。また、病院の場合には一度観察のみの検査を行い、後日入院して再度洗腸剤を服用してポリープを切除するということが多くなっております。
入院となると2〜7日間ほど必要となります。入院費はかなり高額になり、仕事を休むことなどから様々な負担が増してしまうことがストレスとなります。
当院では、豊富な知識と正確な技術で将来がん化の可能性のあるポリープと診断した場合は、すぐさまその場で切除を行います。
また早期大腸がんと思われる病変が発見された場合は、内視鏡で切除できる(がんの深さが内視鏡で切除可能)と診断した場合には、そのまま同日に日帰り内視鏡的切除を行っております。
まずはお気軽にご相談ください。