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おすすめ内視鏡豆知識
Endoscopist Doctor's Knowledge
皆さんは健康のために取り組んでいることはありますか?近年、世代を問わず健康意識の高い方が増えています。
また昨年から世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響もあり、より健康に対する意識が高まっています。
その中でもとくに注目を集めているのが腸内環境を整える「腸活」です。腸内環境を整える方法として、整腸剤の服用を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
整腸剤を常用してもいいのか、またどんな効果があるのか気になる方も多いと思います。今回は整腸剤の効果と正しい飲み方について詳しく解説します。
整腸剤とは腸内環境を整える薬のことです。腸内環境を整えることで、下痢・便秘・腹部膨満などの消化器症状の改善が期待できます。
下痢の症状があるときに整腸剤を服用される方は多いと思います。
しかし整腸剤は、下痢だけでなく便秘の改善にも効果があるのです。
下痢と便秘の症状は相反するものであるため、整腸剤を服用することでどちらの症状も改善できるのは不思議な感じがしますよね。
実は下痢も便秘も腸内細菌のバランスが崩れることが一つの要因となっています。
整腸剤には腸内環境を整える作用があるため、どちらの症状にも効果を期待することができます。
私たちの体には外から入ってきた病原菌を排除するためのシステムが備わっています。
そのシステムの一つが「腸管免疫」です。腸管免疫とは腸内にある免疫細胞のことであり、免疫細胞の約70%が腸に集まっています。
口や鼻から体内へ侵入してきたウイルスや病原菌の多くは胃酸によって死滅しますが、それでもなお生きたまま小腸まで到達した病原菌は腸壁にある「バイエル板」に取り込まれます。
バイエル板には主要な免疫細胞が集まっており、侵入してきたものが体にとって悪いものであると判断した場合、「免疫グロブリン」という免疫物質を出して病原菌から体を守ります。
この免疫細胞がより活発に働くためには、善玉菌が優勢になっている腸内環境が重要です。
整腸剤を摂取することで、乳酸菌が小腸まで到達し、小腸ある多数の免疫細胞の活性化のスイッチを押してくれます。これにより免疫細胞が活性化されるのです。
また、ビフィズス菌が産生する乳酸や酢酸は「短鎖脂肪酸」とよばれ、これらも免疫細胞を活性化する働きがあります。
このようなことから腸内環境を整えることで、免疫力の向上が期待できるといえるのです。
アレルギーとは免疫学的な機序によって体に症状が引き起こされることをいいます。
つまり病気を引き起こす異物から体を守るために、ある特定の異物に対して免疫が過剰に反応するということです。
免疫機能が過剰に反応し、体にさまざまな症状を引き起こす疾患をアレルギー性疾患といいます。
病原菌を排除するための腸管免疫には免疫細胞が必要以上に異物に反応しないように免疫を制御する働きもあるため、腸内環境を整えることでアレルギー性疾患の改善が期待できます。
またアトピー性皮膚炎の場合は便秘によって症状が悪化しやすいことがあるため、腸環境を整えることが重要です。
腸内環境が悪化すると、体にさまざまな影響を与えます。肌の状態も腸内環境が大きく影響しています。
私たちが食事から摂取した栄養素は腸で吸収されますが、腸内環境のバランスが崩れていると、体にとって必要な栄養素をしっかり吸収することができなくなります。
そうなると肌に必要な栄養が不足し、肌トラブルを招いてしまいます。
また腸内に便が溜まった状態が続くと、悪玉菌が優勢になり腸内バランスが崩れてしまいます。すると、悪玉菌が産生する有毒物質が蓄積され、そのうち腸から吸収されて血液を介して全身に回り、肌あれの原因となります。
日頃から便秘にならないようにすることが大切です。
以上より、整腸剤の主成分である善玉菌を毎日摂取することで腸内環境を改善させ、美しい肌へ導いてくれることが期待できます。
(エイジングケア※年齢に応じたお手入れのこと)
楽しいときやうれしいときに分泌される「セロトニン」というホルモンをご存じでしょうか?セロトニンという名前は知らなくても「幸せホルモン」という言葉は知っている方も多いのではないでしょうか。実はこの幸せホルモンの正体がセロトニンです。
近年の研究でセロトニンの約9割が腸内でつくられていることが明らかになっています。セロトニンの分泌量は腸内環境によって変わり、腸内の善玉菌が多ければセロトニンの分泌量は増え、悪玉菌が多い場合はセロトニンの分泌量は減ってしまいます。
整腸剤を服用すると善玉菌が増え腸内環境が整うため、幸せホルモンの増加が期待できるのです。
整腸剤の主成分は腸内に住み着くことができる善玉菌です。整腸剤に使用される菌にはさまざまな種類があり、作用もそれぞれ異なります。
ビフィズス菌は人の腸内にもっとも多く存在している善玉菌です。腸内に定着しやすいという特徴があり、主に大腸に生息しています。
また糖を分解して乳酸と酢酸を産生します。酢酸には強い殺菌作用があり大腸菌などの悪玉菌の増殖を抑え、腸の粘膜を保護します。
酪酸菌は糖や炭水化物を分解し酪酸を生成します。乳酸菌が作った乳酸からも酪酸を生成することができます。酪酸は、善玉菌の働きを活性化し悪玉菌の働きを抑制する働きがあり、腸のぜんどう運動を促すエネルギーとなります。
乳酸菌は糖を分解して乳酸を産出します。主に小腸に生息します。乳酸を産出することによって腸内を弱酸性にし悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌が増える環境を整えます。整腸剤に使用される乳酸菌には以下のような種類があります。
腸内には多種多様な細菌が生息しており、それらの菌を一般的に「腸内細菌」といいます。
腸内細菌はとくに小腸から大腸にかけて生息しており、さまざまな菌がバランスを取り合うことで腸内環境を整えています。腸内細菌は大きく3つに分けることができます。
代表的な菌は、ビフィズス菌や乳酸菌のフェリカス菌やアシドフィルス菌です。悪玉菌の増殖や活動を抑え、腸のぜんどう運動を促すことでお腹の調子を整える働きがあります。
代表的な菌は、ウェルシュ菌です。脂質や動物性たんぱく質を好み、腸内で有害物質をつくり出します。悪玉菌が増えると便秘や下痢などを引き起こします。
しかし悪玉菌が腸内にいるからこそたんぱく質を分解し、その栄養素を吸収することができるのです。
また人の腸は生まれたばかりのときは無菌状態ですが、悪玉菌が腸内に入り込むことで、体にとって有害なものの存在を認識し、それを攻撃するといった免疫機能が備わったと考えられています。
善玉菌・悪玉菌のどちらにも属さない菌です。腸内の多い方の菌の味方となるためこのような名前がつけられました。
腸内細菌の理想的なバランスは、善玉菌20%・悪玉菌10%・日和見菌70%といわれています。
つまり、日和見菌の割合が一番多いため、腸内環境を整えるためにはこの日和見菌がキャスティングボードを握っていると言えます。
バランスのとれた腸内環境では善玉菌が優勢になっています。
善玉菌には悪玉菌の定着や増殖を抑制したり、有害物質を体外へ排出する助けをする作用があります。
整腸剤は善玉菌となる菌が配合されているため、善玉菌が優勢になるように働きかけ腸内環境を整える効果が期待できるのです。
また腸活に関心のある方は、「腸内フローラ」という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?腸内フローラとは、腸内細菌の集まりのことです。
腸内を顕微鏡で覗いて見てみると、お花畑のように見えることから腸内フローラと呼ばれています。
整腸剤は医師が処方することができますが、ドラッグストアでも気軽に購入することができます。薬剤ではなく、サプリメントと考えてください。薬剤ではありませんから、副作用もありませんので安心して内服することができます。
整腸剤は即効性はなく、腸内環境によって効果が出るまで時間がかかることがあります。
4週間以上、継続して服用してみましょう。
また副作用ではありませんが、整腸剤に配合される菌にはさまざまな種類があるため、自分に合わない菌の場合は効果を感じられないこともあります。この場合は別の整腸剤を試してみましょう。
整腸剤は副作用がないとはいえ、正しく飲むことが大切です。ここで正しい飲み方を説明します。
整腸剤の多くは1日3回服用するのが一般的です。1日に必要な量も決められていますが、あまり神経質になる必要はありません。1日3回も飲めない方は、1日1回からで構いませんので飲み始めてみましょう。大事なのは、毎日コツコツ続けて飲むことです。
市販薬の整腸剤には、食後服用を勧めています。これは、整腸剤に含まれる菌が、熱や胃酸に弱く、胃内でほとんど死んでしまうと考えられているからです。
しかしながら実際は、食後に飲んでもほとんどの菌が死んでしまいます。
現在の見解ですが、死んだ菌(死菌)であっても、生きた菌(生菌)とほとんど同じ効果があるということが分かっています。このため、食前、食後、寝る前など、自分の好きなタイミングで飲んで構いません。
腸内環境は人によって異なるため、効果的な整腸剤も異なります。
このため、整腸剤に即効性はありません。まずは4週間飲んでみましょう。それでも効果を感じられない場合は、違う菌が配合されている整腸剤に変更してみましょう。
症状が改善されない理由が病気である可能性もあるため、医療機関を受診することをおすすめします。
整腸剤を服用することで腸内環境を整えることができます。
腸内環境は食べ物や生活習慣によって変わりやすいため、整腸剤を上手に服用することが大切です。
腸内環境が整うと腸の調子を整えるだけでなく、心や体・お肌も健やかに保つことが期待できます。腸内環境を整えて心も体もスッキリ・健康的な毎日を送りましょう。
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