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2人に1人はがん発症!がんの原因と早期発見が大切な理由

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別名「国民病」とも呼ばれる「がん」。厚生労働省が発表した調査によると、国内の死亡順位は、男女ともにがんがトップであることから、身近な疾患といっても過言ではありません。

今回は、2人に1人は発症し、3人に1人は死亡する病である「がん」の原因について解説していきます。

早期発見の重要性についても解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

1. がんの原因とは

がんは遺伝と関係していると考えられがちですが、実は遺伝よりも次のような原因で発症するケースが多いと考えられています。

・加齢

・生活習慣の乱れ

・感染症

それぞれ詳しく説明していきます。

1-1. 加齢

がんの1番の原因は、「加齢」といわれています。

私たちの身体は細胞により形成されていますが、細胞は遺伝子により形成されています。

日々細胞分裂を繰り返すことにより、必要な細胞を生み出しながら、不要な細胞は免疫細胞によって消滅される仕組みになっていますが、がん細胞は不要な細胞と認識されにくく、消滅せずに残ったままになってしまいます。

細胞のコピーミスにより、がん細胞が体内で蓄積され続けた結果、悪性腫瘍(がん)が発症してしまうのです。

悪質な細胞から身体を守ってくれる免疫細胞は加齢とともに減少をたどる一方、がん細胞は10〜20年かけて蓄積されることから、加齢はがんの一因として考えられるようになりました。

1-2. 生活習慣の乱れと体格

加齢以外に、次のような生活習慣の乱れや体格の違いもがんの原因として挙げられます。

・喫煙

・飲酒

・食生活の乱れ

・肥満

・運動不足

・体格

長年蓄積された生活習慣の乱れによる影響は、40代後半〜50代頃に出現し、がんを発症させてしまいます。

遺伝子に悪影響を与えないためにも、早めに生活習慣の改善を心がけることが大切です。

喫煙

とくに、たばこは遺伝子を傷つける最大の要因といわれているため、現在、喫煙している方は、徐々にたばこの本数を減らし、禁煙を目指しましょう。

飲酒

アルコールそのものに発がん性があり、口腔、咽頭、喉頭、食道、大腸、肝臓、女性の乳房のがんの原因になると言われています。

飲酒は免疫機能を抑制し、エストロゲン代謝への影響を及ぼすので控えめにしましょう。

また、喫煙者が飲酒をすると、交互作用によってがんの発症リスクが高くなることがわかっています。

食生活の乱れ

赤肉や加工肉(牛、豚、羊など)の摂り過ぎは大腸がんのリスクが高まります。

野菜や果物には発がん物質を解毒する酵素の活性化を高める働きがあると考えられています。

必ずがんの予防効果があるわけではないのですが、野菜や果物を多く摂ることは健康面と病気予防の観点から推奨されています。

肥満

肥満は大腸、肝臓、膵臓、腎臓、食道、子宮、乳房などのがんのリスクが確実に上がります。

痩せ過ぎもよくありませんが、肥満に気をつけて、健康的な体型を維持しましょう。

運動不足

運動は肥満を解消し免疫機能を増強させ、がんの発症リスクを確実に下げます。

定期的に体を動かすことを心がけて規則正しい生活をしましょう。

体格

身長が高い人は、大腸、卵巣、乳房へのがんの発症リスクが高くなります。

また、成人後の体重増加は閉経後乳房のがんの発症リスクが上がると言われています。

1-3. 感染症

「B型肝炎」「ピロリ菌」などの感染症も、がんになる原因として挙げられます。

現代の日本では、B型肝炎による肝がん、ピロリ菌による胃がんを発症する方は減少しつつありますが、ゼロではありません。

とくに胃がんは、日本人のがん発症率において大腸がんの次に多く、男性は9人に1人、女性は19人に1人は胃がんと診断を受けています。

「最近、胃が弱った気がする」「以前と比べると胃腸の調子がおかしい」という変化を感じた方は、1度、内科を受診することをおすすめします。

2. がんが国内死亡率トップとなった経緯


約40年ほど前から、国内の死亡率トップとなっている「がん」。

がんが国内死亡率トップとなった経緯として、次のようなことが考えられます。

・高齢化が進んでいるため

・医療技術が向上したため

それでは、それぞれについて詳しく解説していきます。

2-1.高齢化が進んでいるため

前項「がんの原因とは」でもお伝えしたとおり、加齢とともに免疫細胞が減少する一方、別名「消えない細胞」といわれるがん細胞は長い年月をかけて蓄積されるため、高齢になるとがんを発症する確率が高くなります。

日本では、高齢化が進んでいるということも、がんによる死亡率がトップになる原因として大きく影響しているでしょう。

2-2. 医療技術が向上したため

昔は、不治の病と称されていた「肺炎」「結核」が原因で亡くなる方が多い傾向にありました。

ところが近年、抗生物質や予防接種の開発が進められ、これらの疾患により亡くなる方が減少しています。

また、心臓や脳の病気も同様で、医療の進歩により、発症しても助かるケースが増えていることから、がんによる死亡率が高くなっていることが考えられます。

3. がんは早期発見が大切だといわれる理由

早期発見が大切だといわれる「がん」。早期発見により完治する割合が高くなることはご存知の方が多いかと思いますが、実は、その他にも早期発見が重要視される理由があります。

がんは早期発見が大切だといわれる理由について解説していきます。

3-1. 身体へ負担をかけることなく治療できるため

がんに対する治療法には、次の4つの方法があります。

手術療法
放射線療法
抗がん剤治療
免疫療法

これらの方法は「4大治療法」と呼ばれ、ステージ、身体の状態をもとに治療法を決めていきます。

ステージが進むにつれて、抗がん剤治療などつらい治療を選択せざる得なくなってしまいますが、早期発見であれば内視鏡手術による治療が可能です。

内視鏡手術は、手術療法の一つではありますが、メスを入れずに治療するため、身体に負担が少ない治療法で知られています。

また、身体に負担がかからない分、術後の回復も早く、短期入院となるケースが多いようです。

3-2. 苦しまずに治療できる

加齢が原因であるがんは、医療従事者の間では通称「長生き病」と呼ばれるなど、長生きすればするほど避けられない病気といわれています。

どなたでもなりうる病気だからこそ、早期発見・早期治療することをおすすめします。

「がんは死ぬ」というイメージが定着していますが、近年の医学の進歩により、がんを患ったとしても直ちに死に直結するケースは少ないのが実情です。

また、がんが進行してしまうと、抗がん剤治療など大変な治療を選択せざるを得なくなってしまいますが、早期発見時であれば、何歳でも治療が受けられる上に身体への負担が軽減される内視鏡手術による施術も可能です。

がんを患ったとしても、恐れることもなく、苦しむこともなく治療するためには、早期発見が望ましいでしょう。

4. がんを早期発見するために心がけること

がんを早期発見するためには、次のようなことを心がけることが大切です。

・定期的に内視鏡検査を受ける

・年に1回はがん検診を受ける

・体調の変化を感じたら医療機関を受診する

それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

4-1. 定期的に内視鏡検査を受ける

日本人が患うがんの1位が大腸がん、2位が胃がんであることをご存知でしょうか。

胃や大腸は命を保つ動作「食事」をするためには欠かせない器官であるため、発症していることがわかれば、年齢に関係なくがん治療が必要になります。

ご自身で気づかないうちに胃がんもしくは大腸がんを発症していたということにならないためにも、定期的に内視鏡検査を受けることをおすすめします。

内視鏡検査は、即日結果を知ることができるだけではなく、レントゲンでは発見しづらいがんも見つけられる上に、放射線による被ばくの心配もありません。

また、身体に大きな負担をかけることなく、検査できるという点が最大のメリットといえるでしょう。

大腸がん、胃がんなど消化器系のがんは、変化が目に見えず、早期発見が難しいとされています。

特に消化器系のがんは、発見が遅くなると外科的手術が必須になります。

高齢でも外科的手術をしなければ、腸閉塞をおこして食べ物が食べられなくなり、亡くなる可能性が高くなります。

手術には体力を使いますので、できるだけ早期発見し、外科的手術ではなく体への負担が少ない内視鏡での手術が受けられるようにしましょう。

2人に1人はがんを患う現代だからこそ、定期的に内視鏡検査を行うことがとても大切です。

4-2. 年に1回はがん検診を受診する

がんは症状がないまま進行するケースもあります。無症状のまま進行し、発見が遅れるということを避けるためにも、年に1回はがん検診を受診しましょう。

自治体によっては、子宮頸がん検診・乳がん検診を無料で受けられる制度を導入するなど、気軽にがん検診が受けられる制度を設けています。

また、協会けんぽによる「生活習慣病予防健診」には、胃透視・大腸がん検査も検査内容に含まれているため、胃がん・大腸がん検査に関しては、ご自身で別途受診する必要はありません。

これらの制度を活用する機会がないという方は、個人的に受診できる医療期間を探し、気になる部位について検査してもらうことをおすすめします。

4-3. 体調の変化を感じたら医療機関を受診する

忙しい日々を過ごしていると、どうしてもご自身の体調管理は後回しになりがちです。

「胃が痛いけどストレスかな?」「最近、便が細くなった気がするけど気のせいかな」と感じた場合は、自己判断せずにできるだけ早く医療機関を受診するようにしましょう。

がんは細胞であるため、気づかないうちに次から次へと転移してしまう恐ろしい病気であることは、おそらくほとんどの方がご存知でしょう。複数箇所に転移してしまったり、がんが進行してしまうと、内視鏡手術では対応できず、つらく苦しいがん治療を余儀なくされてしまいます。

しかし、早期治療であれば、身体に負担をかけることなく治療できるだけではなく、場合によっては、がんを克服することも可能です。知らぬ間に進行していることを防ぐためにも、日頃より体調の変化には関心を高めておくことが大切です。

5. まとめ

「がん」の1番の原因は「加齢」といわれていますが、「喫煙」「飲酒」「食生活の乱れ」「肥満」「運動不足」などの生活習慣の乱れもがんの原因になるといわれています。生活習慣が乱れていると心当たりがある方は、改善する努力をしたほうがいいでしょう。

また大腸がん・胃がんのように、がんの種類によっては、発見しづらく、気づいたときには進行しているケースもあります。進行すると治療時に身体へ負担がのしかかってしまうだけではなく、死亡するリスクも高まってしまうため、早期発見・早期治療が大切です。

日頃よりご自身の変化には関心を高め、異変を感じたら、なるべく早く医療機関を受診することをおすすめします。

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