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おすすめ内視鏡豆知識
Endoscopist Doctor's Knowledge
大腸内視鏡検査後の大腸のなかは、腸の中の宿便を含む悪い腸内細菌をキレイにした状態と考えて良いでしょう。
検査前の腸内がよい環境だった方も悪い環境だった方も含めて、検査後の腸内は環境がリセットされます。
腸内環境がリセットされるということは、腸内環境を整えるチャンスでもあります。そこで、今回は大腸内視鏡後に実践したい3つのことについてお伝えします。
大腸内視鏡検査後の大腸内は、宿便はなくなり腸内細菌も少ない状態です。これは、大腸内視鏡検査がカメラを使った画像検査であるため腸の粘膜を観察するためには腸内をきれいにする必要があるためです。
検査後の大腸内には、全ての菌が少ない状態であり腸内環境がリセットされるため、新たな腸内環境を作り出すことができるタイミングともいえます。
腸内は、善玉菌と悪玉菌のバランスによって腸内環境が決まるため、検査後から善玉菌をたくさん腸内に取り入れることでよい腸内環境を作り出すことができます。
腸内環境がよくなると、便秘や下痢の改善はもちろん、腸から免疫力を高めることも可能です。
大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡(カメラ)を挿入し大腸の粘膜の状態を直接観察する検査です。カメラを使った画像検査になるため、粘膜をきれいにして大腸の中を空にしなければ良い画像を得ることが出来ません。そのため大腸内視鏡検査の前には、腸内の便を全て排出するために腸管洗浄液という薬を飲みます。
検査を受ける施設によって前処置はさまざまで、下剤を自宅で服用する場合や検査日に施設で服用する場合があります。
前処置をスムーズに行うためにも検査前は食物繊維の少ない消化のよいものを食べる、いつもより食事の量を控えるなど工夫が必要です。
腸に存在する免疫細胞は、全身の免疫細胞の約7割と多く、腸内環境と免疫力の関係性は互いに影響があります。つまり、腸内環境をよい状態に保つことは免疫力を上げることにもつながるといえます。
腸内環境の乱れが引き金となって、免疫機能に異常をきたすと花粉症やアトピーなどのアレルギー性疾患、リウマチなどの自己免疫疾患になるリスクもあるのです。
大腸内視鏡検査後の腸内は、今までの腸内環境をリセットした状態のため、新たな腸内環境を作ることができます。それでは、腸内環境がよい状態とはどんな状態なのでしょうか。
腸内環境がよい状態とは、腸に存在する腸内細菌のバランスがよい状態です。
腸内細菌は、約100兆個1000種類以上存在しているといわれ、腸壁の粘膜に生息しています。腸壁にかたまっている状態がお花畑(フローラ)のように見えるため「腸内フローラ」とも呼ばれています。
腸内細菌は、善玉菌・日和見菌・悪玉菌の3種類があり、理想的なバランスは、善玉菌・日和見菌・悪玉菌=7:2:1です。
このバランスが崩れて悪玉菌が優位になると、免疫機能の低下を招くといわれています。
大腸内視鏡検査後の腸内は、腸内環境がリセットされた状態で善玉菌を取り入れるベストなタイミングです。
検査後から腸内環境を整える方法を実践すると、腸内環境がよくなり病気になりにくい体づくりにつながります。
ここでは、大腸内視鏡検査後から腸内環境を整える3つの方法をお伝えします。
整腸剤は、善玉菌の働きを助け乱れた腸内フローラを整え、軟便や便秘に効果を発揮します。
整腸剤は一種の便秘薬だと思っている方もいますが、便秘薬は大腸内に水分がたまるよう働きかけ便を軟らかくしたり、大腸を刺激しぜんどう運動の働きによって排便しやすくする薬です。
それに対し、整腸剤は各種の善玉菌を内服薬として取り入れることで腸内環境を正常な状態に改善するので、結果として自然に近いお通じに導く効果があります。
腸のぜんどう運動が正常でなければ、自然に近い状態で便が排泄されません。乳酸菌やビフィズス菌が含まれている整腸剤によって便秘や軟便の改善が期待できます。
乳酸菌は、糖から乳酸をつくり腸内で悪玉菌が増えるのを抑えることで腸内環境を整えます。便通の改善以外にも、コレステロールの低下や免疫機能を高めがん予防などの働きを持っているといわれています。
ビフィズス菌は、乳酸菌の一種で腸内に存在する代表的な善玉菌です。
ビフィズス菌は腸内で有害な菌が増えるのを抑え腸の働きをよくする働きがありますが、酸に弱いため生きたまま腸まで届けることが難しいのです。
腸内環境を整え病気になりにくい体をつくるためにも、整腸剤の内服は有効といえます。
整腸剤を選ぶポイントは、大腸だけではなく小腸を整える成分が配合されているものを選ぶことです。
小腸と大腸の両方を整えると、よりよい腸内フローラを形成することができます。
腸内環境を整えるには、運動や十分な睡眠などを心掛けることが大切です。取り入れたい生活習慣と腸への影響をまとめてみました。
・運動:体を動かすことで筋肉が動き、腸内のぜん動運動をサポートする
・十分な睡眠:睡眠中に便が作られ朝起きた時に排便直前の状態にできる
・朝食を食べる:睡眠中に形成された便は朝食を食べると胃結腸反射が起こり排便を促すことができる
・同じ時間に食事を食べる:同じ時間に食べ物が体内に入ることで消化リズムが整い自然に近い排便につなげられる
・禁煙:腸の運動は副交感神経が担っており、喫煙により交感神経が優位な状況になることを避けられる
・ノンストレス:腸と自律神経はお互い密接な関係にあり自律神経のバランスがとれると腸の働きはよくなる
腸内環境をよくする食生活のポイントは、整腸作用のある食事や善玉菌が好む食品を選ぶことです。整腸作用を助けるものとして麹食品や発酵食品があります。
代表的なものは納豆・みそ・キムチで、腸の環境を整えるといわれています。
それ以外にも、食物繊維の多い野菜や青魚から得られるEPA・DHA、不飽和脂肪酸であるオメガ3脂肪酸を含む質の良い油をとるとよいといわれています。
良い油を摂取することによる分解産物が腸内環境を改善するという報告があります。
具体的にオメガ3脂肪酸を含むものには、エゴマオイル・アマニオイルなどがあります。油が潤滑油の働きをするため、便通がよくなります。
また、血液をサラサラにする役割もあります。悪玉コレステロールが高い状態、つまり高LDLコレステロールの食事療法としても、このオメガ3脂肪酸は注目されています。
血液をサラサラにするサプリメントを内服している場合は、定められた目安量以上の摂取を控えること、血液循環係の薬を服用している場合はかかりつけ医に相談しましょう。
腸内の善玉菌が優位になることで、小腸にあるパイエル板という免疫装置が働き、免疫細胞も活性化します。⼤腸内に存在する善玉菌の一つであるビフィズス菌などは、消化・吸収されない⾷物繊維などをエサとし短鎖脂肪酸をつくります。
短鎖脂肪酸は主に、排便を促す・善⽟菌を増やしてバランスを保つ・免疫細胞を活性化させる・悪⽟菌の増加と働きを抑制する、という4つの働きがあります。
ビフィズス菌はヨーグルトなどに含まれていますが、実は酸に弱いため胃が分泌する胃酸によって大腸に到達することが困難です。
ビフィズス菌が含まれる食品を摂取するよりも、人工的に作られたビフィズス菌を含んだ整腸剤を摂取するとよいでしょう。
腸内細菌は、約1000種類100兆個といわれており、持っている細菌の種類や数は年齢によって異なります。
生後間もない頃の腸内には酸素が多く、好気性細菌である大腸菌や腸球菌などの菌が増え、酸素を消費します。酸素が減ると嫌気性のビフィズス菌が増え、約95%の割合で占めるようになります。その後、食事を開始すると徐々に日和見菌の割合が増加します。
年齢とともに腸内環境が変化するのは、摂取する食べ物に影響を受けます。成人になると食事内容や嗜好品が個々で決まっていくため、腸内細胞もそれに合わせて割合が変化します。
老年期に入ると加齢に伴う生理機能の低下などから腸内環境も変化します。とくにビフィズス菌は、中年期から減少するといわれており年齢を重ねるとともに悪玉菌が増える傾向があるのです。
大腸内視鏡検査後は、腸内環境がリセットされた状態です。それまでにつくり上げられた腸内環境を、新たに作り直すことができるチャンスと考えることができます。大腸内視鏡検査前に下痢や便秘など大腸の不調を感じている場合でもより良い腸内環境を作ることができるのです。
検査後に以下の3つを実践することで、腸内環境がよくなり病気になりにくくなります。
・整腸作用のある整腸剤を服用する
・納豆・味噌などの発酵食品を食べる
・生活習慣を改善する
上記のことを実践し腸内環境がよくなると便秘や下痢だけではなく、免疫力アップも期待できます
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