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おすすめ内視鏡豆知識
Endoscopist Doctor's Knowledge
健康診断で「要精密検査」という結果が出ても「何も症状がないから」と放置してしまう方が多くいらっしゃいます。
とくに便潜血検査で陽性の結果が出ても、「症状がないから」と放置されている方が非常に多いです。しかし、「要精密検査」という結果は、身体の中で異常事態が起きている可能性があることを示しています。「要精密検査」を放置しておくとどんな危険性があるのか解説します。
健康診断では「異常なし」「要経過観察・要再検査」「要精密検査」「要治療」などの診断がつきます。まずは、それぞれの意味を知って適切な対応を行ってください。
項目の測定値が基準値の範囲内であるとを表します。「異常なし」といっても、全く問題なく、すべてにおいて健康であるという意味ではありません。
測定値が正常の範囲を超えている状態です。要経過観察の場合は1年後に再度検査を受けましょう。再検査の場合は、近いうちに同じ検査を受ける必要はありますが、緊急性がないことが多いです。この診断結果が出た場合には、生活習慣や食生活などの改善を心がけ、病気の予防や健康増進を目指しましょう。
特定の病気が疑われる場合に、さらに詳しく検査する必要があることを示しています。必ず病気があるという深刻な状態ではなく、異常が見つからない場合もあります。必要以上に検査結果を深刻に受け止める必要はありませんが、「要精密検査」の結果が出た場合は必ず精密検査を受けましょう。
要治療は、すぐに治療が必要な異常値が見つかったという状態です。すぐに専門の医療機関を受診して、適切な診断を受け治療法についてしっかり相談してください。
「胃がん検診や大腸がん検診で要精密検査と診断されたけれど、症状がないので精密検査は受けなくても大丈夫ですよね?」という方が少なからず見受けられますが、絶対大丈夫とはいえません。
人間ドックや検診などで行う胃レントゲン検査で「要精密検査」と診断された場合、胃炎や胃潰瘍などの病気だけでなく、胃がんの恐れがあるかもしれません。
胃レントゲン検査で要精密検査と診断されても、「症状がないから」「忙しいから」と行った理由で、受診を後回しにしてしまう方が多いようです。しかし、実際に胃レントゲン検査で要精密検査と指摘されていたのに放置してしまい、数年後に進行胃がんで亡くなられた方もいます。
胃レントゲン検査で要精密検査と指摘されたら、胃カメラ検査を強くおすすめします。
当院では、胃レントゲン検査で「異常なし」といわれている方にも胃カメラ検査をおすすめしています。なぜなら、胃レントゲン検査は胃がんを発見するため検査ですが、早期の胃がんを発見するのが難しいからです。
胃レントゲン検査は、バリウムを飲み放射線を照射することで胃や食道の粘膜の凹凸を影絵のように撮影しています。早期の胃がんは、胃粘膜の表面近くにがん細胞がとどまっている状態なので、粘膜の凹凸がほとんどなくレントゲンで発見するのは難しいとされています。早期胃がんを発見するためには、胃カメラ検査を受ける必要があります。
早期胃がんは自覚症状がほとんどありません。進行胃がんも、食べたものが通過できなくなるくらい症状が進行していないと自覚症状が現れないといわれています。つまり、症状がなくても胃がんになっている恐れがあるということです。
胃レントゲン検査で要精密検査と指摘された方は、必ず消化器内科を受診し胃カメラ検査で重大な病気が隠れていないか確認しましょう。
https://www.tamapla-ichounaika.com/knowledge/category/post-23444/
日本人の食の欧米化に伴い年々増加している大腸がん。この20年で大腸がんによる死亡数は1.5倍に増加しています。男性のおよそ11人に1人、女性はおよそ13人に1人が、大腸がんに罹患するといわれています。
大腸がんは女性1位、男性3位の死亡率で、女性は23,560人、男性は27,098人の方が毎年大腸がんで亡くなっています。
大腸がんは初期には症状がほとんどなく、自覚症状は次のとおりです。
・おなかが張る
・便を出した後も「残便感」がある
・赤い鮮血がトイレットペーパー、便器、便に付着している
・これまでなかったような下痢や便秘が続く
・お腹をさわると、中にしこりのようなものがある
これらは女性に多い便秘や痔と間違えやすく、発見が遅れる原因となっています。40代から急増するといわれていますが、早期発見できれば治る確率も高いがんです。
以前から多いのが、大腸がん検診で行われる便潜血検査で陽性と診断されたのに、精密検査を受けずに放置している方です。便潜血検査で陽性になったからといって、再度便潜血検査を受けてもそれはまったく意味がありません。大腸がんも胃がん同様によほど進行しないと自覚症状が出ない疾患ですので、便潜血検査で陽性の結果が出た方は精密検査を受けましょう。精密検査は主に大腸内視鏡検査が行われます。
大腸がん検診の便潜血検査で陽性だった方の精密検査受診率は約6、7割といわれています。他のがん検診の場合の精密検査受診率は約8割なので、大腸がん検診は精密検査受診率が低く、問題となっています。
自覚症状がないため、「忙しいから」「時間がないから」「痔があるから」「生理中だったから」「以前にも精密検査を受けたが問題なかったから」などの理由で精密検査を受けずに放置してしまう方がいらっしゃいますが、とても危険です。
痔があっても、生理中であっても精密検査は推奨されます。以前大腸内視鏡検査を受けられた方は、それがいつ頃受けたのかによっても方針が変わってきます。
大腸がんは、早期発見できれば90%以上が内視鏡治療できますが、自覚症状が出てきてからでは、すでに進行して転移してしまっていることも多く、腹腔鏡手術や開腹手術、抗がん剤治療が必要となってきます。
大腸がんでは、検診で見つかるうちの60%が早期がんであるのに対して、自覚症状が出てから受診して見つかるのは79%が進行がんだった、との厚生労働省研究班の研究結果があります。
便潜血検査を1万人の方が受けたときに、500〜1000人が便潜血陽性と判定され、そのうち10〜15人に大腸がんが見つかる割合です。大腸がん患者の約30%以上がこの検査をきっかけに発見され、そのうちの70%が早期がんです。
便潜血検査で陽性反応が出たら、大腸内視鏡検査で精密検査を受けましょう。
精密検査の方法で、もっとも精度が高いのは大腸内視鏡検査であり、厚生労働省はこの方法を推奨しています。
大腸内視鏡検査は、腸をきれいにするための下剤を大量に飲みます。抵抗があるかもしれませんが、大腸内視鏡検査は直接中をのぞくことができ一番優れた検査法といえます。
大腸がんが肛門の近くにできた場合、手術で治癒ができたとしても人工肛門になってしまうケースもあります。なるべく早期に発見することで人工肛門になるのを避けることが可能になります。また、早期がんの中でも「粘膜内がん」と呼ばれるさらに早い段階でがんを見つけることができれば、入院することなく日帰りの内視鏡手術で治癒できることもあります。
「要精密検査」という結果が出ても症状がないからと放置してしまうのは、非常に危険です。症状が進んでしまっては取り返しのつかないことになりかねません。
胃カメラや大腸内視鏡検査での精密検査に不安がある方もまずは受診して、医師に相談してください。
当院では、専門医が痛みや苦しさに配慮し、高精度の内視鏡検査を行うことで、早期発見・早期治療を目指しています。日帰り大腸ポリープ内視鏡治療も行っていますので、不安なことや心配事がありましたら、お気軽にご相談ください。
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